巨人か楽天か 日本一の鍵は則本が握る=橋本氏、山村氏が解説する日本S展望
山村氏「バントを使えるか、常にプレッシャーをかけて」
CSでは枡田慎太郎選手、岡島豪郎選手がバントを失敗して相手に流れがいってしまったケースがありました。私は投手出身ですので、スコアリングポジションにランナーがいる嫌さは実感してきました。短期決戦では投手にプレッシャーをかけ続けていくことが大事だと思います。先手先手で仕掛け、ランナーをスコアリングポジションに送ることが絶対必要です。
さらに、相手は巨人です。普段通りの野球をしようと思ってもなかなかできないと思いますし、やろうと思っているうちにシリーズが終わってしまう可能性もあります。トーナメントのつもりで、積極的にバントも使ってほしいです。
日本一の条件は「5戦目までに3勝」
楽天は田中がフル回転できる展開を作りたい 【写真は共同】
また、Kスタ宮城は東京ドームに比べ大きいので、田中投手の幅広い投球が生かせると思います。田中投手に関してはまったく心配はいらないでしょう。
私は今回の日本シリーズ、楽天が優勝するための条件は、5戦までに田中投手と則本昂大投手の2人で3勝できるかにかかっていると思います。楽天は第7戦まであると見据えて試合を行う必要があると思います。ですので、田中投手は初戦、5戦目での先発は間違いないと思いますが、則本投手を2戦目に使うのか、3戦目に使うのか、天候も関係しますが、非常に戦略が問われると思います。
日本シリーズは7戦目までを見据えて、1勝1敗のペースで6戦目、7戦目を迎えたいところだと思います。1戦目、5戦目の田中投手で確実に勝ち、則本選手を2戦目か3戦目どちらに使うにしろ、余裕を持った状態で6戦目、7戦目に則本投手を使いたいです。また、6戦目、7戦目に持ち込めれば、田中投手をリリーフ待機させることができ、田中投手と則本選手をフル回転で起用できる利点もあります。ですから、日本一は「則本」が鍵を握ると考えます。
<了>