元陸上エリートが目指す“最速芸人”の座=げんき〜ず・宇野けんたろうインタビュー

構成:スポーツナビ

必ず言われる「猫が1番、宇野2番」

大阪マラソンは2回目となる宇野さん。レース攻略のコツは「最初のくだりで足を使わないこと」と教えてくれた 【スポーツナビ】

――“芸能人最速”を意識し始めたのはいつ頃からですか?

 いろいろマスコミに取り上げられてからですね。僕は昔から陸上をやっていて、実績があるにもかかわらず、どこに行っても「猫ひろしが1番で、宇野は2番」って必ず言われます。もう悔しくてしょうがないです。

――今回の大阪マラソンでは記録更新にも期待がかかりますが?

 実は、大阪で絶対に記録を更新するというプレッシャーで、夜、寝られなくて(笑)。マラソンってきついじゃないですか。でも、自己ベストを出した1回目の大阪マラソンは、すっごく楽しかったんです。だから、(今回も)楽しまなきゃだめだなっていうのはありますね。

――リラックスするために何かやっていることは?

 みんながプレッシャーをかけなければいいと思います(笑)。そこなんです! このカメラとかこの取材とかも、全部がプレッシャーなんです。でも、取り上げられると、それだけやらなきゃなと思いますし、その期待に応えなきゃいけないですよね。

――現在、芸能人最速記録を持つ猫さんとも交流があるそうですが、二人で話す話題はやはりマラソンですか?

 そうですね。お互い芸人同士ですけれど、二人で会うと、もう一切、面白い話はなくて、マラソンの話しかしません。完全にガチです。この前、カウンターのお店でご飯をごちそうしていただいたのですが、話を聞いていた店主に「二人とも芸人なんですか?」って言われました(笑)。ぶっちゃけ、「面白くない」って言われましたもん。

――(笑)。

 でも、猫さんは練習方法を絶対に明かさないんですよ。よく、中学校の時にいたじゃないですか、「僕、勉強してないんだよ」って言っていたのにテストで満点を取っている人。猫さんはそういうタイプなんですよ。

大阪ではにぎやかな応援も、ツッコミは厳しく

――大阪マラソンは第1回大会に出走されましたが、大会の印象は?

 大阪マラソンは気候的にすごく走りやすいですね。コースもフラットですし。後、応援がにぎやかです。もう、沿道のおばちゃんがうるさくて(笑)。

――どういった応援が飛んでくるのですか?

 テレビの事前番組に出ていたので、テレビを見たおばちゃんたちが「なんか面白いことやりーや、やりーや、やりーやー!」って。それがずっとですよ(笑)。手を挙げてあいさつだけしたら「何もおもろないで! 手挙げて笑い取れるんとちゃうで!」って言われました。ものすごい厳しかったです。
 それから、沿道の近くを走り過ぎるとおばちゃんに触られます(笑)。これ、本当にありますから! ハイタッチとかそんなものじゃないです。「ビターンッ」って触ってきます。なので、なるべく車道寄りで走っていただけたら問題ないかなと。でも、それだけ応援してくれる、ということですね。

――レース攻略のポイントは?

 最初は結構下っていくので、ここで足を使うと、後半が持たなくなってしまいます。後半は、入りだけ気をつければ、後は全部フラットなので大丈夫。大阪の街はにぎやかなので、そこは楽しく走れます。最後の南港大橋が1番の頑張りどころですね。

――宇野さんの今大会の目標は?

 あの、もう大きく出ちゃった方が良いですかね、“最速更新”って言って。

――宣言されたら、記事の目立つところに“最速更新”って出します(笑)。

 最速更新……します!!!更新します!サブ2.5(2時間30分切り)でいきます!

――期待しています。では最後に、マラソン人生の最終目標は?

 東京五輪でしょ! リオは日本から遠すぎます。応援をしに来てくれる方も吉本の方も大変です。東京は1番の地元なので、やっぱり東京五輪ですね。

――もし本当に五輪代表になって、お笑いとマラソンのどちらかを取らなければいけなくなったらどうしますか?

 何言ってるんですか、僕、芸人ですよ! 分かりづらいので比率で言いますね。今は『お笑い1、マラソン9』です(笑)。東京五輪の時は『マラソン10』です。お笑いは片手間です。趣味です、もう(笑)。

<了>

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