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箱根駅伝、予選会後も続く厳しい道のり
シード権獲得への調整が課題に
予選会をトップ通過し、ダイコンを手に踊る東京農業大の選手ら。他校が集団走を行うなか、単独走で勝負した
予選会をトップ通過し、ダイコンを手に踊る東京農業大の選手ら。他校が集団走を行うなか、単独走で勝負した【写真は共同】

 第90回東京箱根間往復大学駅伝競走(通称、箱根駅伝)の予選会が東京・陸上自衛隊立川駐屯地スタート、国営昭和記念公園をゴールとする20キロのコースで行われた。1位通過は東京農業大、2位は山梨学院大、3位には東海大と続き、13位の国士舘大までが来年1月2日、3日に行われる本戦への出場を決めた。


 スタート1時間前に雨が降ったがそれもすぐに上がり、気温14.2度という絶好のコンディション。序盤こそスローな展開だったが、5キロを過ぎてから留学生4人を中心にペースアップし、先頭集団が形成された。日本人では村山紘太(城西大3年)がただ一人、その集団に加わる。村山は中盤以降に脱落したが、日本人トップとなる4位でフィニッシュ。ダニエル・ムイバ・キトニー(日本大2年)との争いを制したエノック・オムワンバ(山梨学院大2年)が57分57秒で個人1位となった。

東京農業大、“単独走”でつかんだ箱根切符

 総合でトップ通過を果たしたのは東京農業大。前田直樹監督は「6位までに入ってほしいとは思っていたが、この順位とは」と予想以上の結果に驚きの表情を見せた。飛び抜けたエースはいないが戸田雅稀(2年)、津野浩大(4年)が個人で10位、11位に入り、ともに59分台のタイム。大崩れする選手もなく、チーム10番目の大橋真弥(2年)も85位でフィニッシュと、総合力で手にしたトップ通過だ。


 この日、多くの大学がペースを管理しながらの集団走を行った中、東京農業大はすべての選手が単独で走った。駅伝になれば「ひとりで走れる力」で結果が大きく変わる。それを20キロの実戦で実行し、結果につなげたことは本戦に向けた収穫だ。結果だけでなく内容でも最高の手応えをつかんだ。


 山梨学院大は個人トップのオムワンバ、同5位の井上大仁(3年)の2枚看板が貯金を作ったが、東京農業大に58秒及ばず2位。9番目、10番目の選手が100位台に乗ったことが響いた。「何が悪いということはないが、小さいミスが重なった結果」と上田誠仁監督。想定よりも1分遅かったと言うがほぼ思い通りのレース。トップは譲ったが安定した強さを見せた。


 3位の東海大は東京農業大に近い形。総合力での上位進出だ。チーム1位の白吉凌(2年)からチーム10位の土屋貴幸(1年)まで1分2秒の間に10人の選手が相次いでフィニッシュ。今季は走行距離を増やし、30キロ走もかなりの頻度で行っていたと両角速監督。本戦へ向け、さらにチーム力を底上げする方針だ。


 東海大同様、国士舘大、拓殖大も2年ぶり、そして専修大は3年ぶりの本戦出場。また前回途中棄権した城西大は10位、中央大は12位とこちらも本戦への切符を手にした。

加藤康博

1976年埼玉県生まれ。スポーツライター、ノンフィクションライター。国内外の陸上競技に加え、サッカー、ラグビー、アメリカンフットボールといった“フットボール全般”の取材をライフワークとする。スポーツだけでなく、「スポーツの周辺にある物事や人」までを執筆対象としている。著書に『消えたダービーマッチ』(コスミック出版)

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