日本GP初日、ベッテルは磐石の走り=アロンソは10番手と苦しいスタート
日本GPフリー走行2回目、年間王者へ突き進むベッテルが唯一の1分33秒台でトップタイムを打ち出した 【Getty Images】
初日、フリー走行はレッドブル勢がワンツー!
このセッションでまずトップに立ったのは1分34秒157をたたき出したメルセデスAMGのルイス・ハミルトン。今季を通じ、特に予選での速さが光るメルセデス勢だが、もう一台のマシンに乗るチームメートのニコ・ロズベルグも1分34秒487で2番手につけており、サーキットとの相性も良さそうだ。
ちなみに、メルセデス勢の後ろ、3.4番手にはチャンピオン争いをリードするレッドブルのセバスチャン・ベッテルとマーク・ウェバーのレッドブル勢、5.6番手にフェリッペ・マッサ、フェルナンド・アロンソのフェラーリ2台がつけ、ロマン・グロジャン、キミ・ライコネンのロータス勢がそれぞれ7位、8位と、午前中は今シーズンの有力4チームが、トップ8をキレイに塗り分ける展開。
午後に入り、気温、路面温度が更に上がる中で、フリー走行2回目が始まると、各チームが柔らかいミディアムタイヤに履き替えて、土曜日の予選に向けタイムアタックを開始。ここで、ライバルたちが1分34秒台にとどまる中、唯一1分33秒台のタイムをたたき出したのが、ここまで4連勝中のベッテルだ。
「マシンのバランスはまずまずだけど、まだ良くなる余地があると思う。このコースではタイヤの性能をうまく生かし切ることが大切だからね」とフリー走行2回目を終えたベッテル。「今のところはすべてが順調だし、今日、このポジションに付けたのは良い事だけど、金曜日のタイムはそれほど重要じゃない。メルセデスは間違いなく予選で速そうだし、われわれもさらにレベルアップを目指さないと」とベッテル。チームメートのウエバーもわずか0.168秒差で2番手につけており、今季、圧倒的な強さを見せるレッドブル勢の勢いを改めて印象づける結果に。
また、ベッテルから「予選でのライバル」と名指しされたメルセデス勢は、ニコ・ロズベルグが1分34秒114で3番手、ロマン・グロジャン、キミ・ライコネンのロータス2台を挟んで、ルイス・ハミルトンが1分34秒442で6番手と、まずまずのスタート。
ロータス勢もエースのキミ・ライコネンがセッション後半、残り35分を切った段階でスピンを喫し、ダンロップコーナーでコースアウトしてストップという予想外のアクシデントに見舞われたものの、「幸い、マシンにダメージは無かったし、マシンのフィーリングはとてもいい。スピンでロングラン走行のデータ収集ができなかったのは残念だけど、このサーキットのデータは十分にあるので、大きな影響はないと思う」と強気のコメント。
メルセデス、ロータスの2チームが土曜日の予選でどこまでポールポジション争いに食い込めるかが、日曜日の決勝レースに向けたひとつの焦点となりそうだ。
アロンソ、まさかの10番手タイムで苦戦
仮に日曜日の決勝レースでベッテルが優勝し、アロンソが9位以下なら、その時点で自動的にベッテルの4年連速チャンピオンが決定という追い詰められた状況の中、この日本GPでは何としても上位でフィニッシュしたいアロンソだが、フリー走行2回目が始まってから33分後にデグナーカーブでスピン。
その後も何度かコントロールを失いかける場面があり、明らかにセッティングに苦しんでいるのが見て取れた。
フリー走行2回目のタイムはアロンソが1分35秒087で、ジェンソン・バトン(マクラーレン)に次ぐ10番手、同じフェラーリのマッサも1分34秒698でダニエル・リカルド(トロ・ロッソ)に次ぐ8番手と、フェラーリ勢は苦戦を強いられている。
「マシンの仕上がりは理想には程遠い状態だよ。明日に向けていくつかセッティング変更のアイデアがあるので、それがいい方向に働いてくれることを祈るだけだ。少なくともあとコンマ数秒はタイムアップしないと、予選でマクラーレンやトロロッソの前に出ることも難しくなる。それは、絶対に避けなきゃいけない」とアロンソ。
明日の公式予選に向けて、追い詰められたフェラーリ勢がどこまで挽回できるのか? それとも、レッドブル勢がさらなる進歩を見せてライバルたちを突き放すのか? まずは土曜日午後11時から始まるフリー走行3回目の行方が注目される。
<了>
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