エイシンフラッシュ秋盾連覇が見えた! 福永も太鼓判「衰えはない。次も走る」

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エイシンフラッシュがGI2勝馬の底力を見せる快勝、天皇賞・秋連覇へ好発進だ 【スポーツナビ】

 GI天皇賞・秋へ向けた前哨戦、第64回GII毎日王冠が6日、東京競馬場1800メートル芝で行われ、福永祐一騎乗の4番人気エイシンフラッシュ(牡6=栗東・藤原英厩舎、父キングズベスト)が優勝。道中4番手から最後の直線で鮮やかに抜け出し、秋の盾連覇へ好発進を決めた。良馬場の勝ちタイムは1分46秒7。

 エイシンフラッシュは今回の勝利で通算25戦6勝(海外2戦0勝)。重賞は2010年GI日本ダービー、2012年GI天皇賞・秋、2010年GIII京成杯に続き、通算4勝目となった。
 また、騎乗した福永はこの勝利でJRA重賞100勝目。これは史上7人目、現役では武豊、横山典弘、蛯名正義に続き4人目。また、福永の達成時キャリア・年齢(17年7カ月5日/36歳9カ月28日)はともに、武豊(10年4カ月20日/28歳4カ月6日)に次ぐ史上2番目の記録となる。


 なお、半馬身差の2着には柴田善臣騎乗の6番人気ジャスタウェイ(牡4=栗東・須貝厩舎)、さらにクビ差の3着には川田将雅騎乗の5番人気クラレント(牡4=栗東・橋口厩舎)が入線。1番人気に支持されていた浜中俊騎乗のショウナンマイティ(牡5=栗東・梅田厩舎)は6着に敗れた。

4年ぶりコンビ「やっぱり相当な能力」

4年ぶりコンビを組んだ福永も「能力は相当高い」とエイシンフラッシュの力を絶賛 【スポーツナビ】

 出走馬11頭中、10頭が重賞馬というハイレベルメンバー構成。しかし、その中でもただ1頭のGI馬、エイシンフラッシュが地力の差を見せつけた。
「僕が乗っていたのは2歳のころですからね、その後にダービーを勝って、天皇賞・秋も勝って日本を代表するトップホースになった。今回はまだ100%の出来じゃないにも関わらず、この勝ち方ですから、やっぱり相当な能力を持ってますよ。6歳ですけど、まだまだ衰えていない」
 およそ4年ぶりにエイシンフラッシュの手綱を握った福永が舌を巻いた。ダービー馬にして、天皇賞馬。日本が誇る伝統GI2勝馬の看板は伊達ではない。春の香港遠征(クイーンエリザベスII世C3着)以来、5か月ぶりの競馬だったからとはいえ、終わってみれば、4番人気の支持も不当に低い評価だった。

「前に行く3頭がハッキリしていたので、スタート次第で出たなりの位置で折り合いをつけようと思っていました」
 レースは福永の読み通り、クラレント、ミッキードリーム、レッドスパーダの3頭が引っ張る展開。「スタートも良かったので、3頭の後ろで折り合いに専念できた」と、先行馬を見る絶好位からの競馬となった。その折り合いにしても、さすがにレースと調教とでは気合乗りが違っていたみたいだが、「スムーズに折り合いがついた」と4年ぶりコンビの息もぴったり。あとは、自慢の切れ味を大好物の東京直線で爆発させるだけだった。

いざ天皇賞・秋連覇へ、鞍上はミルコ有力

次に狙うはもちろん、天皇賞・秋連覇だ 【スポーツナビ】

「あまり外には回さないでほしいという指示だったので、内から馬群の間を割る形になりました。イメージ通りの抜け出し方ができましたね」
 外から蓋をしてくる馬もいない単独4番手だっただけに、1頭外をぐるっと回っていく安全策を取るのは簡単だ。しかし、福永は陣営のリクエスト通り内ラチ沿いからそのまま最短距離を通り、あえて前を行く3頭の間に突っ込む競馬。これでエイシンフラッシュはさらに闘争心をかき立てられたか、ひるむことなく上がり3F32秒8の末脚を炸裂させると、1頭分の間隙を突き破って一気にゴール板へと駆け抜けていった。

「GI馬として、すごくいい形で秋初戦を終えられました。自分も責任を果たすことができたと思います。次は天皇賞と聞いていますので、さらにいい動きを見せてくれると思います」
 次走の大一番、GI天皇賞・秋(10月27日、東京競馬場2000メートル芝)では、「ミルコじゃないかな」と藤原調教助手が明かしたように、鞍上には昨年の天皇賞・秋を制した相方ミルコ・デムーロが有力視されている。そのため今回は代打騎乗だった福永だが、それでも天皇賞での快走に笑顔で太鼓判を押してくれた。その言葉通り、エイシンフラッシュの秋の盾2連覇がグッと近づいたのは確かと言える快勝劇、そして貫録の走りだった。
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