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島根は強豪への変革時 沖縄の復活は?
bjリーグ 13−14シーズン展望<2>
今季のbjリーグ見所を河内コミッショナーが解説。今回はウェスタンリーグと全体の展望について
今季のbjリーグ見所を河内コミッショナーが解説。今回はウェスタンリーグと全体の展望について【(C)AFLO SPORTS/bj-league】

 ついに開幕を迎えたプロバスケットボール「bjリーグ 2013−2014シーズン」。今季は新たに青森ワッツとバンビシャス奈良を加えた21チームが、東西に分かれ頂点目指し激戦を繰り広げる。bjリーグ河内敏光コミッショナーが、新シーズンの展望とみどころを解説。今回はウェスタン・カンファレンスの展望と全体の見所を語ってもらった。

注目は島根 新たなチームの顔に期待

島根は横浜から獲得したトーマス・ケネディ(写真)らが活躍すれば大躍進の可能性も
島根は横浜から獲得したトーマス・ケネディ(写真)らが活躍すれば大躍進の可能性も【(C)SHIMANE SUSANOO MAGIC/bj-league】

 ウェスタンで最も注目しているのは島根スサノオマジック。今まで2年間チームを率いたジェリコ・パブリセビッチからブライキディス・ブラシオスにヘッドコーチが代わったのは、ある意味いい選択だったのかもしれない。ヘッドコーチ交代によって、昨季はほとんどプレイングタイムをもらえなかった波多野和也が、再び活躍の場を与えられる可能性が高いからだ。去年は彼を活かし切れていなかった。本人もフラストレーションがたまっていたに違いない。それだけに、波多野のスキルとプレイに対する貪欲さが、チームに活気を与えてくれるだろう。


 さらに昨季までチームの顔だったマイケル・パーカーが抜けたことも、プラスに見ている。というのも、年々存在感が増してきたジェラル・デービスが、エースとして島根を率いるだけの力をつけてきたからだ。さらに優勝チームの横浜からトーマス・ケネディを獲得し、彼との2枚看板というのも面白い。ケネディはブラシオス ヘッドコーチが岩手時代にbjリーグに連れてきた選手であり、互いの信頼関係も出来ている。優勝経験のある外国籍選手というのも、島根に新風を吹き込んでくれるに違いない。


 安定している山本エドワード、薮内幸樹のポイントガード陣、外からはケネディと横尾達泰、川辺泰三がシュートを打ち、インサイドではデービスと波多野が踏ん張る。なかなか面白いチームになりそうだ。ヘッドコーチの交代や看板選手の脱退はマイナスにとらえる人もいるだろうが、島根にとっては次のステップに上るための変革だと見ている。

沖縄は原点回帰のシーズン

 昨季は、レギュラーシーズンで首位となったものの、プレイオフで敗れ涙をのんだ琉球ゴールデンキングス。並里成、与那嶺翼、ラーカイ・ウッドベリーなど主力メンバーが抜けたものの、基本的にアンソニー・マクヘンリーが中心のチームなので、大幅な戦力ダウンとまではいかないだろう。今年も首位争いに食い込んでくるのは間違いない。初年度よりアシスタントコーチを務めた伊佐勉氏がヘッドコーチに就任し、原点回帰のシーズンとなる。


 キーマンとなるのは、キャプテンに就任した金城茂之。前十字靭帯断裂と、半月板損傷という大ケガから復帰したものの、それ以降なかなか満足のいくシーズンを送っていない。金城が本来の調子を取り戻せば、沖縄にとっては大きなプラスになることは間違いない。さらに、山内盛久に続き、若手の岸本隆一が台頭してくれば、沖縄はもっと面白くなるだろう。

福岡、京都の戦力補強は吉と出るか?

 京都ハンナリーズのメンバーはすごい。既存のデイビッド・パルマーや岡田優、瀬戸山京介に加え、クリス・ホルム、ジョー・ワーナー、日下光、薦田拓也など、リーグ経験豊富な選手の補強を行った。昨季も「メンバーをそろえて来たな」という印象を受けたが、今季はそれ以上だ。優勝にかける気迫が伝わってくる。これだけの選手をどう使いこなすかは、浜口炎ヘッドコーチ次第。昨季もメンバーはそろっていたものの、苦しい場面でデイビッド・パルマーに頼ることが多く、かえって的を絞らせてしまった。今季はあれだけのメンバーをどう使っていくのか、ヘッドコーチの采配に注目したい。


 昨季はシーズン終盤から右肩上がりに調子をあげ、準優勝を勝ち取ったライジング福岡は、オールスターに7年連続出場しているbjリーグ屈指のポイントガード、青木康平を補強した。しかしメンバーを見てみると、日本人選手のサイズが小さいのが気になる。もともとガード陣が多い福岡だが、新たに青木が加わったことで、今までのチームバランスが崩れないか心配だ。うまく回っているうちはいいが、一つ歯車が狂うと一気に崩れてしまう危うさを感じる。戦力補強が吉とでるか凶と出るか、ヘッドコーチがどんな組み合わせでスタートを組んでくるのかに注目したい。

奈良には新規チームの立ち上げ経験のある遠山ヘッドが適任

 bjリーグの経験は少ないが、可能性を秘めた選手が多く所属するバンビシャス奈良。外国籍選手はbjリーグでのプレイ経験はなく、さらに日本人選手でも山城拓馬以外は今までプレイングタイムに恵まれなかった選手がほとんど。それだけに、コートでプレイできる喜びを感じつつ、選手の意識も前向きだ。新規チームならではの勢いを感じる。遠山向人ヘッドコーチは宮崎シャイニングサンズの立ち上げを経験し、新規チームを率いるのは2回目。沖縄では最後に結果が出せなかったが、こういった若いチームを率いるのは向いていると思っている。強豪ひしめくウェスタンで、がむしゃらにがんばる彼らの勢いに、足元をすくわれるチームも出てくるだろう。

今季も大どんでん返しはあるのか?

 戦力やチームの安定感でみると、イースタンの新潟、秋田、ウェスタンの沖縄、京都が上位に入ってくると予想する。しかし昨季は大方の予想を覆し、横浜と福岡がファイナルを戦ったことから、今季もどうなるのか分からないというのが本音だ。個人的に注目しているのは富山と島根だが、昨季の沖縄のように連勝街道まっしぐらというわけにはいかないだろう。思わぬダークホースが出てくるのがbjリーグ。もしかしたら新規チームが首位になる可能性もある。まずは開幕数試合の勝敗に注目してもらいたい。そこから勢いづくチームもあれば、大本命が下位に落ち込む場合もある。今季も大接戦が予想されるbjリーグを大いに楽しんでもらいたい。


<了>

柴田愛子

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