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“超人王者”に“バイキングの末裔”が挑む
ジョーンズvs.グスタフソン=UFC王座戦展望
  • WOWOW
グスタフソンを迎え6度目の防衛戦に臨む“超人王者”ジョン・ジョーンズ
グスタフソンを迎え6度目の防衛戦に臨む“超人王者”ジョン・ジョーンズ【(C)Photo Courtesy of UFC】

 現地時間9月21日(22日午前11時からWOWOWライブにて生放送)にカナダ最大の都市トロントのエア・カナダ・センターで開催される「UFC165」。メーンではライトヘビー級王者ジョン・ジョーンズが、スウェーデンからの刺客アレクサンダー・グスタフソンを迎え撃ち、6度目の防衛戦を行なう。前回の試合で元PRIDE&UFC王者ショーグンを破ったグスタフソンを相手に、“超人王者”ジョーンズは連続防衛記録達成なるか?

 また、セミではバンタム級暫定王者ヘナン・バラオンの防衛戦も。Wタイトルマッチが行なわれる豪華な大会だ。

ジョーンズの連続防衛新記録なるか!?

 王者ジョーンズは総合戦績18勝1敗。1敗も、09年のマット・ハミル戦で、グラウンドで上になって攻めている際、誤って反則の「垂直に落とすヒジ」を入れてしまい反則負けになったもので、実質的な負けはゼロだ。

「UFC128」でマウリシオ・ショーグンをTKOして戴冠し、以降クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン、リョート・マチダ、ラシャド・エヴァンス、ビクトー・ベウフォートら、元UFC王者を相手に防衛し続け、前回は“毒舌王”チェール・ソネンにもあっさり1R勝利して5連続防衛中である。


 UFCライトヘビー級で5連続防衛というのは、かつて“UFCの顔”と呼ばれたティト・オーティズと1位タイ記録であり、今回勝って6連続防衛となれば新記録達成だ。

 ジョーンズがすごいのはタイトル戦6試合で、1試合を除き、全て完全決着していることだ。(判定まで行ったのは、グレッグ・ジャクソンのジムでの元兄弟子エヴァンス戦だけ。互いに手の内を知り尽くしていたため完全決着には至らず)

 23歳8カ月でUFC史上最年少王者となったジョーンズは、現在26歳でいまだに強くなり続けている。前回戦ったソネンは、2000年の世界学生レスリング選手で準優勝しており、全米ジュニア・カレッジ王者だったジョーンズよりもレスリングでの実績は上だった。だが、ジョーンズはそのソネンからあっさりテイクダウンを奪い、グラウンドでパンチとヒジの雨を降らせ1RでTKOしてしまった。


 打撃においても、強烈なKOパンチを持つランペイジやビクトーに打ち負けることなく、寝技でも故カーウソン・グレイシーから柔術黒帯を授かったビクトーに腕十字を仕掛けられながらもしのぎ切り、逆にアームロックで一本勝ちしてしまったのだ。

 193センチという長身で、215センチという驚異的なリーチから繰り出されるパンチや蹴り、ヒジ打ちは、ありえない距離から相手を捕える。さらに、バックスピン・エルボーや飛びヒザ蹴り、関節蹴りといった変則的な技も駆使して相手を翻ろう。そして、もともと高いレスリング力もさらに向上させ、寝技におけるサブミッションも強力という、まさに“死角のない王者”となりつつあるのだ。

初めて戦う“自分より長身の相手”グスタフソン

 そんな“無敵の超人王者”に今回挑戦するのは“バイキングの末裔”グスタフソンだ。両者にはいくつか共通点がある。まずグスタフソンの年齢はジョーンズと同じ26歳。戦績はジョーンズの18勝1敗に対し、グスタフソンは15勝1敗で、黒星はやはり1つだけ。

 だが身長では、グスタフソンは196センチもあり、193センチのジョーンズより3センチ高い。ジョーンズが初めて迎える“自分より長身の挑戦者”なのだ。

 ジョーンズが王者になる前、UFCでの2戦目で戦ったステファン・ボナーの身長はジョーンズと同じで、リーチは203センチだったが、この試合でジョーンズは一本勝ちできず、判定まで行っている。

 グスタフソンのリーチは、UFC公式サイトでは194センチとなっているが、最近の本人のインタビューによれば実は206センチだと訂正している。ボナー以上にリーチがあり、身長では勝るグスタフソンが王者を苦しめ、ベルトを奪取することになるのか――


 グスタフソンは前回、ショーグンを終始圧倒して3−0で判定勝ちしたが、判定の内訳はジャッジ2人が30−27、1人は30−26を付けるという大差の勝利だった。それ以前にも身長198センチ、リーチ206センチのストライカー、シリル・ディアバテ(元キックボクサーで、キックの試合ではマイケル・ビスピンに勝利。PRIDEにも出場)に一本勝ちしているし、チアゴ・シウバやウラジミール・マティシェンコら強豪にも勝利している。

 負けた試合はUFCでの2戦目、フィル・デイビス戦(2010年4月)だけだ。この時はレスリング力で圧倒され、最後はアナコンダ・チョークで仕留められてしまったが、この試合以降、カリフォルニアのアライアンスMMAで練習するようになったグスタフソンは、デイビスと猛特訓してレスリング力を大幅に向上させている。

 だがレスリング力では、やはり王者ジョーンズが上だろう。何しろ、テイクダウン防御率は100パーセントで、1度もテイクダウンされたことがないのだ。グスタフソンにとっても、ジョーンズをテイクダウンするのは至難の技と言えそうだ。


 グスタフソンは「ジョーンズを削っていって、KOのチャンスを狙う作戦だ」と語っているが、体の大きさと出入りの速さを活かしてスタンドで打撃を叩き込むことができれば、活路を見いだせるかもしれない。

 両者のこれまでの(T)KO勝利数はジョーンズ、グスタフソンともに9。サブミッションでの一本勝ち数はジョーンズ6、グスタフソン3と、ジョーンズが上回っているが、KO数では並んでいる。もちろん単純に「数字」だけで評価することはできないが、打撃勝負ならグスタフソンにも勝機があるだろう。

 実際、UFCの現地解説者でかつてUFCライト級とフェザー級のタイトル戦を戦ったこともあるケニー・フロリアンも、「グスタフソンにはジョーンズを倒す技術がある。体格も スピードもKOパワーもだ。ジョーンズも立ち技でグスタフソンをKOするのは難しいだろう」と語っている。


「パウンド・フォー・パウンド世界一の最有力候補」と評されるジョーンズだが、今回も超人ぶりを発揮してUFCライトヘビー級の連続防衛記録を打ち立てるのか?

 それともグスタフソンが大番狂わせを起こして新王者となるのか?

 この7月には、ミドル級で“絶対王者”と呼ばれていたアンデウソン・シウバが、クリス・ワイドマンにまさかのKO負けを喫している。今回のライトヘビー級タイトルマッチも、蓋を開けるまで何が起こるかわからない。


 なお、今大会セミファイナルで行なわれるバンタム級暫定タイトルマッチでは、暫定王者ヘナン・バラオがエディー・ワインランドの挑戦を受ける。

 05年4月のデビュー戦で判定負けを喫して以後8年間無敗で、30勝1無効試合という驚異の記録を持つバラオが、DREAMバンタム級GP準優勝のアントニオ・バヌエロスを破ったワインランドを相手に、またも連勝記録を伸ばすのか!?

 だが、ワインランドも最近スコット・ヨルゲンセンとブラッド・ピケットに連勝し、波に乗っている。

 こちらも興味深い一戦だ。


(文:稲垣 收――WOWOW UFC解説者)


■詳しくはUFC 番組オフィシャルサイト(wowow.co.jp/ufc)へアクセス!

http://www.wowow.co.jp/sports/ufc/


◆◆◆ WOWOW番組情報 ◆◆◆


★生中継!UFC−究極格闘技− UFC165 若き最強王者ジョーンズ6度目の防衛戦

伝説は続くのか?UFC史上最年少でチャンピオンに輝いたジョン・ジョーンズが6度目の防衛を目指す。バンタムでは“神の子”KIDが登場!

9月22日(日)午前11:00〜[WOWOWライブ]※生中継

<主な対戦カード>

ライトヘビー級タイトルマッチ:ジョン・ジョーンズ vs アレクサンダー・グスタフソン

バンタム級暫定タイトルマッチ:ヘナン・バラオン vs エディー・ワインランド



★生中継!UFC−究極格闘技− UFC166 THIS IS UFC! ベラスケスvsドス・サントス

対戦成績1勝1敗で迎える3度目の対戦。因縁浅からぬベラスケスとドス・サントスによるヘビー級頂上決戦は、緊張感あふれる一撃必殺の展開になること必至だ!

10月20日(日)午前11:00〜[WOWOWプライム]※生中継

<主な対戦カード>

ヘビー級タイトルマッチ:ケイン・ベラスケス vs ジュニオール・ドス・サントス

ヘビー級:ダニエル・コーミエ vs ロイ・ネルソン

ライト級:ギルバート・メレンデス vs ディエゴ・サンチェス


★UFC登竜門TUF 超人ジョーンズ軍vs闘将サネン軍

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共同生活を送りながら、ガチンコのトーナメントを戦う格闘リアリティ・ショー。

7月12日(金)〜好評放送中!(全13回)

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