バスケットを第3のメジャースポーツへ=NBL開幕会見で理事長が抱負を語る

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丸尾知事長(中央右)は3年かけたリーグ開幕に、喜びを表した 【スポーツナビ】

 日本バスケットボール協会は15日、都内でNBLの開幕記者会見を開いた。会見には、丸尾充理事長を始めNBLに臨む12チームのHC(ヘッドコーチ)と選手が顔をそろえた。

 NBLの初年度を迎えるに当たり、丸尾理事長は「NBLプロジェクトは3年前からスタートし、当初考えていた構想とは違う形にはなったが、ようやくここまできた」と、苦労の末のリーグ開幕に喜びを表した。また、これからのバスケット界についても触れ、「野球、サッカーに次ぐ第3のメジャースポーツにしたい」と展望を語った。最後に先日開催が決まった、2020年の東京五輪については「当然、リーグの一つの目標にしたい」としつつも、「日本代表は直近のアジア選手権で9位というのも事実」と代表の現状に危機感を募らせた。

 会見に出席した選手の中で、最年長の和歌山トライアンズの永山誠は「和歌山で認めてもらい、多くの人に見に来てもらえるような魅力あるチームにしたい。そして、それが日本のバスケットの発展にもつながると思う」と抱負を語った。

日本のトップリーグの名に恥じない試合を

「日本のトップリーグの名に恥じない試合にしたい」と語る山谷専務理事 【スポーツナビ】

登壇者:
丸尾充(理事長)
山谷拓志(専務理事)

丸尾理事長 みなさんこんにちは。NBLは今月末から始まりますが、この日を迎えられたということは、メディア、スポンサー、そしてチーム関係者の方々のご尽力があってこそだと思います。私はNBLを作るに当たって、3年前にJBLの新リーグ準備室の室長に就任し、そのまま運営本部との流れを受け、NBLの発足とともに理事長となりました。本当に発足当初から携わっているだけに、思い入れも強いです。ただ、当初考えていた構想とは少し違っています。
 ご存知かと思いますが、始めはbjリーグとの代表団結などという大きな構想の元に日本のバスケットを強くしたいという狙いがありました。本日は、スタートとして新しいものの第一歩にすぎません。しかし、2020年に決まった東京五輪を旗印として、いい方向に持っていくためには、この新リーグをよりよく活用していく必要があります。われわれのビジョンとしては、「野球、サッカーに次ぐ第3のメジャースポーツにしたい」と言うものがあります。その為に、組織やルール上の細かい変更などありますが、それよりもまず大事なのは地域に密着した状態で、どうできるか。そして、質の向上としてコートの中の質をどう高めることができるかだと考えます。それが、一つの見方ですが、集客と言う数字につながるのだと思います。

 私たちとしては、1試合で最低2000人という目標を持って、これを達成するための仕組みを考えています。地域の人にチケットを買ってきてもらうんだ。もう、企業の人たちにチケットを配るのではないんだ。それが、今後のバスケットの強化に結びついていくのだと思います。先ほど申し上げた東京五輪が開催されることは大変、喜ばしいことですが、直近のアジア選手権では9位というのも事実です。フォローの風、アゲインストの風の両方が吹いてはいますが、その中でこの新リーグが日本のバスケットのためにどれだけ寄与できるのか、精一杯頑張っていきたいと思います。


山谷専務理事 様々な改革を進める中で、半歩下がる所もありましたが、確実に進んできていると思っています。今回、2020年に東京五輪の開催が決まり、ある種バスケット界の一つのゴールも決まりました。これが、ある意味NBLの全てだと思います。その他にも、覚えて頂きたい数字が、2017、2019という二つの数字です。これはNBLだけでなくバスケットボール界にとって非常に重要な年になってきます。つきましては、くしくもという言い方になってはしまいますが、20年にゴールが決まったことで、バスケットボール界の成長の加速度を上げる必要があります。代表の成績も芳しくない状態で、われわれはそこへ選手を輩出する日常の強化装置として、質の高いものになっていかなければならないと思います。

 そこで、今シーズンNBLが取り組むべきポイントは、集客とコートの中の質の向上だと思っています。集客に置いては、何より自主興行においてしっかりチームの価値を高めていくこと。そして、ソーシャルメディアの活用をしていきます。各選手のページを作り、ファンと選手の接点を増やすことで外へ外へと向いていくリーグということをアピールしていきたいと思います。
 次に、集客と並んで重要なのが、コートの中身の向上です。これは、チーム、選手、審判の3つしかありません。選手が意識を高く持っていること、試合数も増えましたので、控え選手が試合に出られるような状況も増えてくると思います。そうなるとチームの総合力が問われてきます。そして、この3つがお互いに信頼関係を持って、いい試合をするんだという意識を掲げ、日本のトップリーグの名に恥じない試合をしていきたいと思います。

<了>
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