どうなる? 2014年F1開催地=赤井邦彦の「エフワン見聞録」第12回

赤井邦彦/AUTOSPORTweb

ニュージャージーは開催不可?

今年6月、セバスチャン・ベッテルがニュージャージーでデモランをした時のひとコマ。来年、本当に開催されることになるのだろうか? 【Red Bull Racing】

 来年のF1グランプリの開催カレンダーがまだ決まっていない。シリーズの核をなすヨーロッパの国々のレースは日程も大方決まっているが、新しくカレンダーに加わる(加わりたい)レース、あるいは反対にカレンダーから落ちる可能性のあるレースなどが錯綜(さくそう)。最終決定までにはまだしばらく時間がかかりそうで、12月にはなってしまうだろう。

 今一番の問題になっているのは第2のアメリカGPとも言えるニュージャージーGPの有無だ。開催契約は2011年に結ばれているが、肝心のサーキットがまだ完成していない。理由は資金難で、今年の6月に初開催の予定だったものの結局開催には至らず、来年も不確かだ。そのために開催権を持つバーニー・エクレストンの会社は、ニュージャージーGPは開催不可能だと予測し、代わりにメキシコGPを開催しようともくろんでいる。

インドと韓国にGP消滅のうわさ

 その他に話題に上がっているうわさによれば、インドGPと韓国GPがカレンダーから落ちるのではないかという。その代わりにオーストリアGPが復活し、新しくロシアのソチGPが行われる可能性がある。つまり、消滅したり新しく誕生するF1グランプリのために、最終的に14年も20レース(13年は19戦だが)は確保されるだろう。下記は14年のF1開催カレンダーの現状だ。

開催が決まっているレース
・オーストラリア
・マレーシア
・中国
・バーレーン
・スペイン
・モナコ
・カナダ
・イギリス
・ドイツ(ホッケンハイム)
・ハンガリー
・ベルギー
・イタリア
・シンガポール
・日本
・アメリカ(オースティン)
・ブラジル
・アブダビ

初開催・開催未定のレース
・インド
・ニュージャージー
・韓国
・ソチ
・オーストリア
・メキシコ


 初開催・開催未定のレース中、ソチ、オーストリア、メキシコが行われることになれば、14年は全部で21戦になる。20戦を越える場合はフェラーリ、マクラーレン、レッドブルのうち2チームが賛成しなければならない。チームは20戦でも多すぎると考えており、21戦に賛成するチームはいないはず。となると、ソチ、オーストリア、メキシコのうちひとつが開催されないことになる。

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著者プロフィール

赤井邦彦:世界中を縦横無尽に飛び回り、F1やWECを中心に取材するジャーナリスト。F1関連を中心に、自動車業界や航空業界などに関する著書多数。Twitter(@akaikunihiko)やFacebookを活用した、歯に衣着せぬ(本人曰く「歯に衣着せる」)物言いにも注目。2013年3月より本連載『エフワン見聞録』を開始。月2回の更新予定である。

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