メッシの体に何が起こっているのか?=世界最高のプレーヤーが直面した異変
W杯予選に招集するも出場は微妙な状況
アトレティコ戦では、ほとんどプレーに絡むことができなかったメッシ。自身の不出来に顔を覆う 【Getty Images】
さらにメッシはディエゴ・ゴディンからファウルを受けた際に再びハムストリングを痛めると、その後は神経質なまでに手で患部の状態を確認し続けた末、ハーフタイムの時点でベンチへ下がってしまった。
一体、メッシの体に何が起こっているのか? これらのトラブルは、バルセロナとオフにW杯を控えるアルゼンチン代表に対して鳴らされた警鐘なのだろうか。たとえ練習試合であっても常にプレーし続けることを望んできた彼ほどの選手が、4月の負傷以降はわずか2試合しかフル出場できていないのは、ただの偶然なのだろうか。
先日バルセロナの練習場を訪れたアルゼンチン代表のアレハンドロ・サベーラ監督は、同郷のマルティーノやハビエル・マスチェラーノともこの問題について話し合った末、最終的にメッシをパラグアイとのW杯予選に招集することを決めた。ただ、9月11日のアウエー戦で彼をプレーさせるかどうかは微妙なところである。
この度重なる筋肉系の故障について、多くの識者はその原因を十分な休養が取れなかったオフの過ごし方にあると考えている。メッシがチャリティーマッチや長距離移動が相次ぐ慌ただしいオフを過ごしていたのは確かだが、実際にそれがどこまで影響しているのかは分からない。
結局、現時点では何もはっきりしたことが言えないだけに、このテーマはわれわれの不安と疑問を煽(あお)るばかりである。いずれにせよ、これらの異変がただの偶然なのか、深刻な問題を予兆する警告なのかは、これから数週間のうちにはっきりすることだろう。
<了>
(翻訳:工藤拓)