豊作の若トラ 12年ドラフト組のいま=阪神・鳴尾浜通信 2013年8月版

ベースボール・タイムズ

目指せ甲子園!! 今年のルーキーたちは?

豊作といわれる阪神の2012年ドラフト組の“いま”をお届け! 【写真は共同】

 昨年12月、新人入団会見で最初にマイクを握った南球団社長の第一声は「今年は久しぶりにいいドラフトができた」だった。その言葉通り、大きな注目を集めた2012年ドラフト1位・藤浪晋太郎は今季、先発ローテーションの一角を担い、オールスターにも出場。近年、懸念され続けているチームの若返りに一石を投じてくれた。

 さらに、このところは2年目右腕・松田遼馬も1軍の勝負所で登板を重ねており、投手陣から楽しみな若トラたちが活躍をし始めている。注目度もファンの熱い声援も人一倍のタイガースで奮闘する若トラたち。聖地・甲子園で大歓声を浴びる日を目指し、第二の本拠地・鳴尾浜で必死に汗を流す彼らのいまの姿をお伝えしよう。まずは今年のルーキーたちからだ。

ドラフト2位・北條史也(内野手)繋ぎの2番に挑戦!

 将来の中心選手として期待され、背番号2を背負う北條は、ファームではショートのレギュラーを務める。数字的な結果はまだまだ満足できていないが、開幕から多くの実戦を重ねて経験を積み、このところは2番打者としても起用されている。「バントとか小技、細かいプレーをやっていかないと」とは北條。高校時代はスラッガーとして鳴らしたが、いまは一歩一歩、プロとして必要な基本プレーの質を高めている。

「順調に来ているかと言われると、成績を残せてないですけど、怪我なく試合に出れていることは良いことだと思います」
 まだ19歳。自分の可能性を信じ、じっくりと経験を積んでほしい。

ドラフト3位・田面巧二郎(投手)徐々に出てきた成果

 社会人野球・JFE東日本から即戦力の期待を背負って入団した田面(たなぼ)だが、春先からコントロールに苦しみ、ファームでも登板機会は多くない(8月22日現在・4試合)。それでも、久保康生ファーム投手コーチは「マウンドに上げてもいいかなと思える段階に来た」と今後の登板増を示唆した。本人も、手ごたえを感じつつある。

「この2カ月はピッチングやネットスローでも、とにかくコントロールを意識して、コツコツやって来ました。カウントを取りやすいのはスライダー。あとはスライダーの腕の振りでストレートが投げられるように、とかですね。あとは実戦で投げることが一番成長できると思います」

 ドラフト時には“球児2世”との呼び声もあった田面。いま現在、その称号は2年目・松田に奪われている感はあるが、ここから実戦を積みながら巻き返してくれることだろう。

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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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