桐生、予選敗退も「この経験で強くなる」=世界陸上・男子100mレース後コメント

構成:スポーツナビ

男子100メートル予選、3位まで0秒01差の4着でゴールし、頭を抱えながらモニターを見る桐生祥秀 【写真は共同】

 陸上の世界選手権は10日、ロシアのモスクワで開幕し、男子100メートル予選が行われた。

 日本人選手の活躍が期待されたが、山縣亮太(慶応大)は10秒21の7組4着で、予選通過タイムまで0秒01及ばず、惜しくも予選敗退。日本歴代2位の10秒01を持つ桐生祥秀(洛南高)も10秒31で2組4着となり、ともに準決勝に駒を進めることができなかった。

 以下、レース終了後の山縣、桐生のコメント。

ゴール手前で抜かれた桐生「力不足と経験不足を露呈」

――今日のレースについて

 スタートは良かったですけど、最後の最後に自分の力不足と経験不足を露呈してしまいました。
 スタートに関しては、バーミンガム(のダイヤモンド・ゲーム)で、早く上体が上がってしまったので、それを克服するように意識していました。(歩数としては)10歩以上は数えられ、前半の加速にはうまく乗れたなと思います。60メートルから70メートルまではうまくいったのですが、最後の2、3メートルでゴールが近くなって抜かれてしまいました。

――横のレーンの選手が気になった?

 横が気になったというよりも、早くゴールしたいという気持ちになった。左側の選手が速いのは分かっていたので、見ないようにしていました。ただ、あとちょっとのところで右側の選手が目線に入ってしまいました。

――どのタイミングで走りが硬くなった?

 最後の方です。自分的には最後の1、2歩で硬くなってしまい、ゴールを急いでしまいました。ただ、この経験があって、次の世界選手権や五輪と、年齢を重ねていくうちに強くなっていくのだと思います。バーミンガムから、このレースまででだいぶ修正できたし、このレースの経験から最終日のリレーまでの間にさらに修正したい。

――100分の1秒差で予選敗退となったが?

 悔しいです。全然違う。これで準決勝を逃すのは本当に悔しい。

――想定タイムは?

 大体10秒30台ぐらいかなと。自分はこれぐらいで予選を通ると思っていたので。そう思わないと、10秒00台じゃないと通らないと思うと、足踏みしてしまいます。そこは自分の力を出そうと。

――今日のレースの採点は?

 最初が良かったので60点ぐらい。あとの40点はタイム的にもまだまだいけるという感じで。日本に戻ってからも、これを踏まえて最後まで頑張る。

――直前にインターハイがあったが?

 自分が選んだことなので気にならない。今回の世界選手権は、緊張というよりも次につながるんだろうなと思って走りました。4着だったけど、この先まだまだいけると思います。高校生というのは基本作りで、大学にいってから技術作りをしていく。あとは最後の失速をなくすように改善していく。
 この大会はダメだったのかなと。でも次につなげられると思う。

――最終日にリレーが残っているが?

 今日の修正をしっかりして、山縣さんにバトンをつなげたいです。

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