大谷、田中ら10選手の『火祭り』直前インタビュー
小幡「自分が一番目立ってやろうと思っている」
6月の後楽園大会の『火祭り』出場アピール合戦で一番目立った小幡。リーグ戦での活躍も期待される 【t.SAKUMA/佐藤崇】
――先ほど道場で横山(佳和)選手が「小幡さんは喋らないですよ」と言ってましたが?
いや…全然喋ります。
――緊張されてますか?
いえ…大丈夫です。
――試合の時コールで「よろしくムキマッチョ」と言われてますが、本当にムキムキですね。
そうですか? ハハハ……。
――そんなに緊張なさらないでください。
いえ……してません。
――今回、『火祭り』初出場ですね。
はい…そうですね。
――では意気込みをお願いします。
必ず結果出して、自分が一番目立ってやろうと思います。出場する選手は皆強いですし、シングルの連戦で厳しい戦いになると思いますけど、すごく楽しみです。
――今、『火祭り』に向けてされていることはありますか?
動ける身体作りです。自分は身体が小さいので、それを武器に機動力や跳躍力を使ってかき回して行きたいです。それと、体力。昨年、間近で『火祭り』を見させてもらって、控え室でぶっ倒れてる選手を何人も見ました。熱い試合と、暑い気候。これの二つに勝つには、強靭なスタミナも必要だと。だから、食事調整や持久力アップ、全般に身体を大きくしていこうと考えています。
――突然急に喋り出しましたね(笑)。
いえ…(笑)。
――では初出場の小幡選手にとって『火祭り』とは?
大きなチャンスです。必ず結果出してもっと上に行きたいです。
――今年は、恒例のアピール合戦で、一人だけ、ミサイルキックを放ちました。
みんなに、「おいしいところ、持って行って!」なんて言われましたが、僕はあの時、頭に血が上ってて。どうしても、いてもたってもいられなくて、「いいや!」って。
――あの一発で、非常に小幡選手が注目を集めました。
まさか、そのまま締めなきゃいけなくなるとは思わなくて…正直、困りました。
――もし『火祭り』を優勝したら?
まだ分からないです。でも火祭り刀が欲しいです。そして、火祭り刀を持った景色を見たいです。
――楽しみな対戦相手は?
全選手楽しみですけど、特に田中(将斗)さん、あと前回大日本に負けてるんで開幕戦で当たる関本(大介)選手です。
――最後にファンの皆様に一言お願いします。
今回、初出場することになり、すごく楽しみです。このチャンスを必ずものにして、どんどん飛躍していけるよう頑張ります。
吉江「俺は夏のサンタクロースになる!」
6月11日のZERO1で観客席から『火祭り』出場をアピールした吉江 【t.SAKUMA/佐藤崇】
――体重が150キロなんですか!? お会いした時から大きいなと思ってました。
そんなに大きくないよ、人より少し大きいだけだよ(笑)。
――少しではないような(笑)。タオルをお持ちですが、この部屋はエアコンが効いてると思いますが暑いのですか?
アチーよ。一年中夏だよ! 今日は特に暑いしね。
――今回4回目の出場になる『火祭り』ですが、意気込みをお願いします。
えー意気込み? 優勝に決まってんじゃねーか。それしかないよ(笑)。
――今に『火祭り』に向けてされてることありますか?
してることねぇ……。節電と節水! それで暑さとの勝負ですよ。環境にもいいしね。エコだよ、エコ(笑)。
――たしかにエコですね(笑)。ではフリー選手にとって『火祭り』とは?
『火祭り』は誰もが認める熱い男の戦い。去年ケガで欠場していたオレにとって、この過酷な夏のリーグ戦が本格復活の場になる。そして、完全復活の先は頂点だ。それだけだ!
――突然真面目な回答ありがとうございます。
いや僕は真面目ですよ(笑)。じゃあ、真面目ついでに。本当に、フリーっていうのは、「一寸先は闇」なのさ。戦いたくないリングでは、試合しなきゃいい。それも、フリーの特権。でも、必要とされなければ、安住の地はないのさ。だから、おれは、この『火祭り』を一戦一戦大事に戦う。だって、その試合一つ一つに全力を出し切るのがZERO1スタイルだし、大谷(晋二郎)先輩の言う、「一生懸命なプロレス」なわけでしょ。ならば、この吉江豊。小細工なしで、真正面から『火祭り』を制覇しに行きます。
――楽しみな相手はいますか?
んーーー。岡林(裕二)ちゃんかな。
――『火祭り』優勝した暁には?
火祭り刀を鑑定して、火祭り刀でスイカ割りかな(笑)。
――最後にファンの皆様にメッセージお願いします。
俺は夏のサンタクロースになる! リング上からみんなに熱い戦いをプレゼントしたい。そして最後は、自分へ刀のプレゼント。今年の『火祭り』は聖なる戦い! 一足お先にその先へ、ハッピーメリークリスマス!
サカモト「熱い男=HOT
SAKAMOTOはWWE参戦の経験を生かして、『火祭り』をかき回す存在になれるか 【t.SAKUMA/佐藤崇】
――SAKAMOTO選手と言えば、K−DOJOでのKAZMA、火野(裕士)、真霜(拳號)というヘビー級選手としてのイメージが強いのですが?
そうですね、まぁそういう印象強いってことは、いいことであり、悪いことであり。一人で目立たないとダメですよね。やはりK−DOJOはTAKAみちのくですから。でも、チャンピオンにもなれましたし、K−DOJOでは一時代築けたかな、と。
――そしてWWEへ入団しました。
2011年です。トライアウト受けまして。自分は2年ちょいですか。
――WWEではどのような活躍を?
基本的に、契約ではタンパにあるFCWで週末の試合に出ていましたね。それで、2012年の3月にオフィスに呼ばれて、テンサイ(元新日本プロレスのジャイアント・バーナード)の付き人としてRAWでスタートしました。
――WWEで、「これは大きく収穫したな」と思うことは?
一番学んだのは何と言っても、スケール。今のWWEを見れたというのは、本当に財産でしたね。ビジネスとしても、プロレスとしても。あまりにも全てが規格外ですし、10年前のWWEとは、いや2年前のWWEとも、全く違う。常に進化していました。それを経験できるのは、この日本で本当にひと握り。ひと握りもいないかな。それを経験できたことが、何よりも大きかったですね。
――そして、日本に『サカモト解雇』のニュースが流れました。
そうですね。ますはどうしようと考えましたね(笑)。それでも、切り替えなきゃいけない感じだったので、思い切って、考え方を変えて、日本に戻ろう、と。いろいろな団体のニュースは常に見ていたので。選択肢は沢山あるなと(笑)。
ドライに聞こえるかも知れないですけど、普通だったら、K−DOJOに里帰り帰国が筋なんですけど。でも、2年弱、あのWWEに居たんですから、そこはビジネスに、シビアにドライに割り切って、サカモトを必要としてくれているところに上がらせてもらおうと。ちょうどいいタイミングで、『火祭り』の季節かなと。熱いチャンスだと思いました。
――その帰国一発目に、一番見せたいものは何ですか?
僕は、WWEの戦いをそのまんまします。伝わるか、伝わらないか分からないですが、WWEで学んだことを表現したい。向こうの選手は、「すごい技をやる!」「すごいハイフライをする!」っていう選手は逆に少ない。何と言っても、“存在感”であったり、“雰囲気”。プロレスファンには伝わりづらくても、ぼくは、その先を見ている。世間様に届く努力をこのプロレス界でしていくつもりです。その人たちを狙うとすると、“わかりやすさ”とか、“激しさ”が一番重要になる。
それに、日本では、以前、パワーファイターでしたけど、アメリカでは僕のサイズは小さい方だし、僕よりデカい選手なんて、ゴロゴロいる。じゃあ、何で勝負するかっていったら、テクニックだったり。それをお見せしますよ。
――あえて、『『火祭り』』という、ハードな戦いを選んだ理由は?
僕らは、ハードスケジュールには慣れてます(笑)。でも、日本の暑さは、本当にクレージーなんで、体調を管理しながら常に全力でいきますよ。
――特に、Aブロックは、パワー&テクニックな選手が多数参加しています。
なんといっても、開幕戦は、『火祭り』の代名詞ともいうべき、田中将斗選手です。一言。楽しみです。トータル的に素晴らしいし、強さだけだったら、負けてしまいますね。
そこを、どう勝ちに行くか。考えただけでワクワクしますよね。プロレスにはいろいろな勝ち方があるじゃないですか。必ず、穴はあります。楽しみです。
――田中選手はECWで王者にもなっています。
そうですね。海外でも名が通ってますからね。レスラーにも、ファンにも有名です。その選手と戦えることは、ぼくにとっても、光栄で、楽しみです。本当に楽しみ。
――以前、小幡優作選手とはK−DOJOで一緒でした。
はい。一つ屋根の下で、一緒に学び、一緒に戦いました(笑)。ただ、格下に見たら、足元すくいに来る性格なんで、格下には見ません。ただ、僕が圧倒します。上から勝ちます。後輩には負けません。小幡もいろいろと経験したと思いますけど、僕はそれ以上の経験積んでいます。
――3戦目は関本大介選手です。
日本人としては規格外の体ですよね。関本さんと戦ったことあったたかな……。アジアチャンピオンや、ストロングの王者ですか。強さの象徴ですよね。大日本の。田中、関本。僕の尊敬する2人ですね。
――続いては、佐藤耕平選手ですが?
耕平選手には、正直要注意です(笑)。蹴りが重い。今までに、あそこまで、デカくて重い蹴りを打つ選手は、世界中探してもあの人以外いないんじゃないんですかね。なぜ、日本人マスコミやファンがそこに注目しないかが不思議です。この耕平戦が、一番注意ですね。何回も言いますけど、要注意です(笑)。
――最後はマイバッハ選手です。
ん〜〜一番得意な選手かもしれないですね。WWEでも、全世界のデカいヤツとは、沢山やってきましたし。これは、得意な選手のような気がします。まだ、若いし。まだ、少し、粗削り。まだ、出来上がってないですよね。
―――マイバッハ選手も、発展途上中です。
そういう外国の選手たちには、実に興味がありますね。NWFですか。すごいいいじゃないですか。(ジェームス・)ライディーンにも言えますけど、非常に伸び伸びとやっていますよね。
――逆のリーグには大谷、崔(領二)、植田(使徒)、岡林(裕二)、ライディーン、吉江(豊)の6人がいます。決勝ではどの選手と向き合いたいですか。
大谷さんとくるのが普通なんでしょうが、僕はずばりジェームス・ライディーン。顔良し、強い、カッコ良いと3拍子そろってますよね。ライディーンと、今のうちに戦いたいです。彼は必ず世界のトップに行きます。
――熱い、暑い試合がつづきますが、ペース配分は大丈夫ですか?
何にも問題ないです。自分のペースで頑張ります。無理するのは、僕らしくないんで。クール&HOTで頑張ります。
――『火祭り』以降のプランはありますか?
「KAZMA SAKAMOTO」として、『火祭り』後も、全てのいろいろなプロレスを見に行きたいです。プロレスの巡業も行きたいし、海外にも試合に行きたいです。海外っていろいろんなトラブルがつきもので、その都度ヘコむけど、それが経験として身体のこやしになる。人生のこやしになる。
―――最後にファンの皆様に一言お願いします。
まずは、『火祭り』に出る選手はみんな熱いとは思いますけど、ただ熱いだけだったら、皆と同じ。もう一つ、エッセンスを注入します。熱い男=HOT GUYとして、暴れまくります。そして、海外で得てきたモノを、新しい「KAZMA SAKAMOTO」を見せていきます。