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武藤敬司が新団体『WRESTLE-1』旗揚げ
第1弾は9.8TDCホール、世界進出も視野
武藤(中央)が新団体「WRESTLE−1」を設立
武藤(中央)が新団体「WRESTLE−1」を設立【スポーツナビ】

 全日本プロレスを退団したプロレスラー・武藤敬司が10日、東京都内で会見を開き、新団体「WRESTLE−1」の旗揚げを発表した。同団体には武藤のほか、船木誠勝、カズ・ハヤシ、近藤修司、田中稔ら選手11名、練習生3名、所属リングスタッフ4名が参加。旗揚げ戦は9月8日(日)東京ドームシティホールで開催する。なお、団体の運営は武藤が社長を務める「株式会社GENエンターテインメント」が行う。


 武藤は「このたびはご迷惑をおかけして、誠に申し訳ありませんでした」と、まずは全日本プロレス分裂に伴うゴタゴタ劇に対して深く頭を下げると、「来年でプロレス生活30周年。これまで闘魂やアメリカンプロレス、王道プロレスを学び、また経営に携わることもできたことで、失敗も多くありましたが、自信にもつながり、新団体を旗揚げすることに決めました」と経緯を説明した。

“武藤一色”ではなく各々の主義主張を持ち込むリングに

武藤が目指すのは「選手の主義主張がぶつかり合うリング」
武藤が目指すのは「選手の主義主張がぶつかり合うリング」【スポーツナビ】

 武藤がついに新団体を旗揚げした。その名も「WRESTLE−1」。プロレス・格闘技ファンにとっては忘れられない名称だろう。武藤全日本プロレスと、K−1、PRIDEが合同で2002年から開催。当時人気絶頂だったボブ・サップや闘魂三銃士、アーネスト・ホーストも参戦した“プロレス版Dynamite!!”だ。

 しかし、「チームワークの悪さが露見して、近未来のプロレスをやりたいという気持ちが志半ばで終わってしまいました」と武藤が振り返ったように、話題性は抜群だったものの、大きなムーブメントを起こせず消滅。そのまま封印されていたものと思われていたが、この新団体設立に当たって、武藤は大胆にも『WRESTLE−1』の名称を復活させたのだ。

「志、気持ちだけはあの当時のまま。『W』とかけて、レスリング(Wrestling)はもちろん、ワールドワイド(Worldwide)、ウィン(Win)など、一番を取りたい気持ちでつけた。スムーズに決まりましたね」


 また、志は02年当時と変わらないながらも、「常に時代に合ったプロレスを目指していく。とどまっていては風化するだけ。未来につながる橋になれば」という思いから、10年前の「WRESTLE−1」とは「違う形になると思う」と説明。9.8旗揚げ戦以降の興行の形態についても、従来に近い形のシリーズ制を採用するという。

「オレ以上の経験をしているレスラーは他にいないと思う。そういうモノを生かしたリングを作っていければ」と武藤。ただ、「個々の選手もいいように成長しているし、大きな可能性も持っている。どういう“戦い”をこのリングに持ってくるかは選手が考えている」と、決して“武藤一色”ではない各々の自主性・主義主張を持ち込む新団体の方向性を見据えた。

 また、「決して“鎖国”はしないからね」と、他団体との協力・抗争も大歓迎。さらに、「これまで通り、台湾にも行くつもりだし、香港やシンガポールとかにも行きたいね」と、まずはアジア圏を足がかりとした世界進出の野望も明かした。

「目指しているのは『ファイティングエンターテインメント』」

9.8TDCホールの旗揚げ戦、武藤はどのようなプロレスを体現してみせるのか
9.8TDCホールの旗揚げ戦、武藤はどのようなプロレスを体現してみせるのか【前島康人】

 一方で、9.8旗揚げ戦は現在、具体的なカード、試合数なども含めて未定ながら、「この集まったメンバーが力を発揮できるカードを組みたい」と意欲的に語る武藤。しかしながら、自らに関しては「みんなが想像している以上にヒザの状態は良くない」と吐露すると、「気持ちは目いっぱいやりたいけど、そこはプロレスラー武藤敬司としての葛藤だよね」と苦しい胸の内を明かした。それでもヒザの手術を回避したのは「この新団体のリングに上がるため」。9.8旗揚げ戦には「コンディションをびっしり仕上げていきたい」と力強く約束した。


「すごいプレッシャーだし、これから大変なこともたくさんあるんだろうけど、今は前しか向いていないから、日々が楽しいね。でも、これまでと違っているのは、いつになくゼロからのスタート、真っ白なキャンバスから作り上げていくから、ホント、楽しいですね」

 プロレスラー生活30周年を翌年に控え、そして50歳にして新たなプロレス人生を出発させた“天才”武藤敬司。「目指しているのは『ファイティングエンターテインメント』」。集った仲間たちとともにゼロから作り上げていく新団体「WRESTLE−1」は今後、どのような“色”に染め上げられていくのか。

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