スコラーリ監督「負けても恥ではない」=試合前日、ブラジル代表監督会見
ブラジルのスコラーリ監督は、会見でスタメンはフランス戦と同じになることを示唆した 【Getty Images】
前日会見に出席したブラジルのルイス・フェリペ・スコラ―リ監督は「ホスト国であればなおさらプレッシャーはある」と選手にかかる重圧を説明した。また、対戦する日本について問われると「勝つのは簡単ではない」と気を引き締めた。
自国開催の重圧、日本に敗れれば難しくなる
この国(のサッカーの世界)では、プレッシャーは当たり前だ。ブラジルは強豪国であるのでなおさら重圧はある。今大会の優勝候補の一つであり、しかもホスト国ということであれば、当然だろう。
――この2週間でフレンドリーマッチ2試合をこなしたが、ここまでの満足度は?
非常に良い状態だ。選手はエネルギーを持っているし、またお互いに対して非常に良い働きがけしているので、今後も良くなると思う。
――監督は常にサッカーのことばかりを考えているのか? たまには散歩に行くようなことはあるのか?
寝るときは寝ている。時間があるときは、散歩もするし、サッカーとは関係なく人生を語ったり、仲間とコンタクトをとったりしている。不安はそれほど感じていない。なぜなら(自分自身の)コントロールの仕方が分かっているからだ。寝るのに時間がかかることはあるが。
――ホームで戦うアドバンテージについてどう考えるか?
観客も「もう一人のプレーヤー」になってもらうことが大事だ。そのことで相手にプレッシャーを与えることができる。そのためには、われわれは良い試合をして、彼らにモチベーションを与えないといけない。
――第1戦の相手(日本)はテクニカルでスピードがある。このことをどう見ているか?
日本はW杯出場が決まった最初のチームで、技術力もある。ユーロ2004でポルトガルは、初戦でギリシャに敗れ、その後の2試合で勝利した。しかし、ホームで初戦に負けるというのは、非常に良くないことだ。メディアからも非難されるし、そのことは常に選手に伝えている。日本に勝つのは簡単ではない。(去年)4−0で勝利した試合もあったが、最初のゴールが決まるまで非常に難しかったと聞いている。もし、日本に敗れた場合、今大会は非常に難しい状況になるだろう。
国内の敬意は低いが、ファンの応援は重要
ブラジルはコンフェデ杯の優勝候補だが、イタリアやスペイン、ウルグアイなどもいて、どのチームにもタイトルを獲得するチャンスはあると思う。それに、日本も非常に力を付けている。パウリーニョだが、通常の練習をしているし、明日の試合に関してはまったく懸念はない。(スタメンについては)通常のコンディションであれば、フランス戦でのメンバーになると思う。
――ネイマールはサントスも含めて、9試合無得点だが、彼にどのような役割を与えるのか?
すべてのプレーヤーと同じように、ネイマールも責任を担っている。彼は11人分のジャージを着るのではなく、彼は彼のジャージを着て、同じだけの責任を担っている。彼はチームプレーを理解すれば、より優れた選手となるだろう。これまでゴールから遠ざかっていたことに関しては、何も言うことはない。求められていることを献身的にプレーしている。
――今のブラジル代表にはアイデンティティーがないという批判があることについて
ブラジル国内で、われわれはそれほど敬意を受けてないかもしれないが、国外では非常にリスペクトされていると思う。
――ファンの応援は大切だと思うか?
非常に重要だ。コンフェデ杯でどのように問題を克服するか、W杯で何をなすべきか。それは世界にわれわれの技術を披露することだ。ブラジルがすべてにおいて優れていることを見せなければならないし、観客が見ているというのは、とても大切なこと。代表チームに困難な時期もあったが、ここ10日間の練習でそれらも克服しつつある。完全に準備ができているというわけではないが、3〜4人は2010年のチームのメンバーだった。他のチームはもっと多いだろう。その意味で、今のチームには忍耐が必要だ。イングランドやフランスに対して、われわれはよくやったと思っている。コンフェデ杯ではさらに前進していけるだろうし、ファンの皆さんも理解してくれると思う。