ザック監督「伊野波らは非常に良かった」=W杯アジア最終予選 イラク戦後会見

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ザッケローニ監督は、コンフェデを前にしたイラク戦を「チャンスがなかったメンバーを使って勝ちにこだわる」と位置付けていたと語った 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

 サッカー日本代表は11日、カタールのドーハで2014年ワールドカップ(W杯)・アジア最終予選のイラク代表戦に臨み、1−0で勝利した。すでにW杯出場権を獲得している日本は、15日に開幕するコンフェデレーションズカップ(コンフェデ杯)を視野に入れ、4日のオーストラリア戦から先発を5人入れ替えたが、思わぬ苦戦を強いられた。終始イラクのロングボールへの対応を迫られた日本は、なかなか攻撃の形を作ることができず、時間だけが進む展開となる。しかし、試合終了間際に鮮やかなカウンターから岡崎慎司が決め、コンフェデ杯前の一戦を勝利で飾った。

 試合後、アルベルト・ザッケローニ監督は「チームがコンパクトに連動できなかった」と課題を口にしながらも、「今日の試合には勝って終わろうと選手たちには伝えたのだが、その通りにやってくれた選手たちにお礼を言いたい」と喜びを口にした。また、唯一の得点を決めた岡崎については「どんどんゴール前に走っていくように指示している」と狙い通りの得点だったことを明かした。

勝利してコンフェデにつなげたい意識があった

――最後まで厳しい戦いだったが感想は?

 試合が難しくなったのは、この暑さと風の影響だ。それに加えてイラクは「この試合に絶対に勝たないといけない」という気持ちで来ていたので、相手の方に勢いがあった。

――日本の守備の評価は?

 前半は向かい風だったこともあって苦労した。そして暑さの影響もあり、われわれの判断が鈍る状況もあった。

――相手が2列目で受けてサイドにはたくパターンに最後まで対応できないように見えたが?

 まず暑さもあり、チームがコンパクトに連動できなかった。また相手がロングボールを使ってきて、ポストプレーから外(サイド)にという形には対応しきれなかった。とはいえ、われわれも得点を決めるくらいのチャンスをたくさん作った。われわれはすでの予選を突破している状況であったが、この試合ではこれまでチャンスがなかったメンバーを使って勝ちにこだわろうという意識はあった。この試合に勝利して、コンフェデにつなげたいという意識があったので、今日の勝利は非常に大切だった。今日の試合には勝って終わろうと選手たちには伝えたのだが、その通りにやってくれた選手たちにお礼を言いたい。

――出場機会が限られていた伊野波や細貝の評価は?

 出来としては非常に良かったと思う。当然、消える時間帯や(集中などが)切れる時間帯もあったが、それは想定内だった。マイクにしても岡崎にしても細貝にしても、試合勘がない中でよくやってくれたと思う。彼らが止まる瞬間というのはなく、最後まで精力的に動いてくれた。

――自陣でのファウルが多かったように見えたが?

 そう思う。それも判断力が鈍った影響だと思う。

――コンフェデ杯に向けて影響は?

 チームはそれはよく分かっている。

――3枚目の(交代)カードを変更した理由は?

 他のカードを用意していたが、そのタイミングで伊野波が気分が悪いということを聞いた。なので、唯一のセンターバックのカードが高橋だったので代えた。長友や香川が落ちてきていたので、そこを代えようとは思っていた。

――トップ下の香川が本田よりも前のほうでプレーしていたが、監督の指示によるものか?

 香川のポジションがもともとセカンドトップだからだと思う。サッカーはそれぞれの見方によって違うものだ。

――遠藤が最後まで体力を温存していたように見えたが、それがベテランの味だと考えるか?

 遠藤のコンディション自体が、ブルガリア戦から比べてかなり上がってきている。コンフェデに向けて、しっかり準備が進んでいるのではないか。

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