本田「自立していかに個を高めるか」=日本代表、ブラジルW杯出場決定会見

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本田「すべての皆さんにお礼が言いたい」

最終的に試合を決するのは個の力だと語る本田。個の力を上げることをチームメートにも求めた 【スポーツナビ】

長谷部 こんにちは。一夜明けて、正直な気持ちはホッとしています。2年以上3次予選から戦ってきたので、素直にうれしいです。ただ、選手自身が感じていることは、世界で勝つためにはもっと追究しなければいけないということです。なので、これからの1年間は、W杯に向けてもっと成長度を上げていきたいと思っています。

 今回の予選は出ている選手だけでなく、全体のチームワークが良かったと思っています。ここにはいない選手、スタッフ全員が一丸となって戦えるのが自分たちの強みだとあらためて感じました。サポーターの力というのはありがたく、強みにもなると実感しました。まずはヤット(遠藤保仁)さん。真面目じゃない感じでお願いします。

遠藤 超うれしいです。

長谷部 短すぎたので、(本田)圭佑。

本田 こんにちは。僕も特にしゃべることがないので、一言だけ。ここまで応援してくれたサポーターの皆さんと、あることないこと書いてくれたメディアの皆さん、そしてスポンサーの皆さんにお礼を言いたいと思います。ありがとうございました。もう少し濃い内容は岡崎(慎司)選手、お願いします。

岡崎 いろんな人のおかげで、出場を決めることができてうれしいです。やはりFWとしてゴールが欲しかったので、これからも(得点に)こだわりたいです。

今野 すごくうれしく思います。このチームは良いチームだと思うし、ビッグクラブでプレーしている選手とやるのは楽しいです。このチームは無限の可能性があると思うので、これからも成長して、世界で勝つチームになれると信じて、みんなで頑張りたいです。

長谷部 (吉田)麻也がしゃべりたがってます。

吉田 結婚しました。ハセ(長谷部)さんと(川島)永嗣くんも彼女募集中なので(笑)。皆さんよろしくお願いします。先輩方がすごく良いことを言ったので、一言最後に言って締めます。(下を向いて)ブラジルの人聞こえますかー、もうすぐ行きますよー。

香川「1年間自分を磨き、夢の舞台に立ちたい」

ただ見ているだけだった4年前から、代表の主力へと成長した香川。夢の舞台で輝くためにもさらなるレベルアップが必要だ 【スポーツナビ】

――(本田に)W杯優勝、そしてコンフェデ杯優勝を目標にしているが、チームとして、そして個人として何が必要か?

本田 シンプルに言えば個だと思います。個というのは、昨日GKの川島選手がしっかりと1対1を止めたところをさらに磨く。今野(泰幸)選手がケーヒルに競り勝ったところをさらに磨く。(長友)佑都と(香川)真司がサイドを突破したところ、そこの精度をさらに高める。ボランチの2人がどんな状況でも前線にパスを出せるように、そして守備ではコンパクトに保ち、ボール奪取を90分間繰り返す。岡崎選手や前田遼一選手が決めるところをしっかり決める……。

 結局、最後は個の力で試合が決することがほとんどなので、むしろ日本のストロングポイントはチームワークですが、それは生まれ持った能力なので、どうやって自立した選手になって個を高められるかというところです。自分が前に出るという強い気持ちで集まっているのが代表選手だと思うので、この1年短いですが、考え方によっては1年もあるとも言えます。真司や佑都みたいにトップクラブでやってる選手もいると思いますし、ただそうでない選手もいます。でも、そうでない選手もやれることはあると思います。そこを今野選手みたいに憧れみたいな気持ちでいられると困りますが、同じピッチに立っていますし、大先輩なんでそこはアドバイスをくれればと思っています。

――前回の予選と立場が違うが、率直な感想と1年後への意気込みは?

川島 前回のW杯が決まったとき、僕はスタジアムの上からピッチを眺めていましたし、そういった意味では今回、違った心境でW杯を決められた喜びはあります。長い間代表でやらせてもらって、自分の中での代表の誇りというのは、外から見ていてもピッチにいても変わりないので、うれしさという意味では変わらないです。ただ、ああいうふうに日本の皆さんと喜びを分かち合えたということはうれしいことで、素晴らしかったです。この先もW杯で日本の皆さんと新たな夢を見られるようにやっていきたいです。

長友 岡田ジャパンのときは心の底から喜べました。祝福ムードの中では場違いかもしれませんが、今回はうれしい気持ちよりも今後の戦いへの危機感の方が強いです。この気持ちの大きな要因は、自分のレベルの低さを感じているからです。でも、ネガティブにとらえずに、これからチームとしても、自身としても成長が楽しみで仕方ないです。今の自分のレベルでチームのためにはなれないので、この1年はとにかく走り続けたいです。そして、1年後に大きく成長し、チームのためになれればと強く思っています。ただこうやって、W杯出場が決まって、これまで支えてくれた裏方の人たちや、応援してくれたサポーターに対して感謝の気持ちでプレーしていきたいです。

香川 前回はスタジアムで見ていましたが、あのときはただ自信がなくて、代表にいるだけという感じでした。今回はこう主力として予選を戦って出場を決められてうれしいです。ただ、現状は個人としてもチームとしても物足りないと思います。W杯で活躍するために4年間悔しい思いをして頑張ってきました。まだ厳しいと感じているので、もっともっとレベルアップしないとブラジルでは厳しいのかなと思います。そういう危機感を持ちながら1年間でしっかりと自分を磨いて、あの夢の舞台でしっかりと頑張りたいです。

<了>

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