米国帰りの五十嵐亮太に復調の兆し=鷹詞〜たかことば〜
4年ぶりに日本球界復帰を果たした五十嵐亮太。期待されながらもファーム調整が続くが、調子は上向いてきている 【写真は共同】
福岡ソフトバンク2軍本拠地の雁の巣球場の正面入り口には早くもかき氷屋が出店している。すでに夏本番モード。その灼熱(しゃくねつ)の中、グラウンドには2軍で調整を続けている五十嵐亮太の姿があった。かつて「球界のキムタク」と呼ばれた甘いマスクは日焼けで真っ黒。そして練習を終えて引き揚げてくると、少し長めの髪の毛からはまるで水を被ったように汗がしたたり落ちてくるのだった。
「いやー、暑いですね(苦笑)。でも去年の今頃も同じでしたよ。3Aのラスベガスからメジャーに昇格して、向かった先が(遠征先の)テキサス。とんでもなく暑かったなぁ」
4年ぶりに日本球界復帰も結果残せず
今シーズンは4年ぶりの日本球界復帰である。ソフトバンクの入団会見では「今も球速は変わっていない(昨季マイナーで99マイル=約159キロを記録)し、コンディションも問題ない。自分のすべてをお見せしたい」「米国でカーブやカットボールなど変化球も磨いてきた」など揺るぎない自信を口にした。球団の期待度はもちろん高く、3年最大6億円(推定)の大型契約を結び、ファルケンボーグとともに守護神候補として期待を寄せた。
しかし、開幕からの成績は27日終了時点で8試合0勝1敗0セーブ1ホールド、防御率4.32。黒星を喫した4月7日の北海道日本ハム戦(札幌ドーム)では、セットアッパーとして2対0の8回に登板したが、中田翔に痛恨の逆転3ランを浴びた。打たれたのはど真ん中のカットボール。「4番に投げる球じゃない」と自分を責めた。