藤浪vs.大谷 5.26黄金初対決はこうなる! 注目のプロ第1戦、データから大胆予想

ベースボール・タイムズ

大谷、高めへの強さを発揮し、変化球への対応も◎

今季の大谷ホットゾーン(拡大してご覧ください)。高めの球に対して12打数7安打と強さを見せる 【データ提供:データスタジアム株式会社】

 対する大谷はどうか。“打者”デビュー戦となった3月29日の西武戦(西武ドーム)でいきなりタイムリーを含む2安打をマークすると、4月13日のオリックス戦(ほっと神戸)で右足首をねんざして登録抹消となるアクシデントもあったが、5月4日の西武戦(西武ドーム)で復帰して、またしても2安打の活躍。ここまで16試合40打席と出番は少ないながらも、5本の2塁打を含む計12本のヒットを放って打率.308の3打点。鋭くしなやかなバットスイングで、スケールの大きさを垣間見せている。

 ここまでの打席をホットゾーンで見てみると、高めの球に対して12打数7安打と強さを見せ、特に外角高めは4打数4安打の打率10割を誇っている。藤浪が高めのストレートで抑え込もうとして、そのボールがシュート気味に動けば、ズバリ、大谷の“10割ゾーン”に吸い込まれることになる
 そして特筆すべきは、変化球への対応力だろう。球種別で見ると、ストレートに対しては18打数5安打の打率.278であるのに対し、変化球は21打数7安打の打率.333。多くのアマチュア強打者が、最初に“プロの壁”としてぶつかるはずの変化球に、高卒1年目ながらすんなりと順応。いとも簡単に打ち返しているのだ。

 二刀流に励む大谷は、“投手”として5月23日のヤクルト戦(札幌ドーム)でプロ初登板のマウンドに上り、5回86球を投げて6安打2失点で勝敗付かず。まずは疲労回復を最優先に行い、今度は“打者”として26日の決戦に臨む。

5.26甲子園――熱狂の中、午後2時プレイボール

 注目の「藤浪vs.大谷」。すでに前売り券は完売。“夢の対決”として両球団からTシャツやフェイスタオル、キーホルダーなどの「コラボグッズ」も限定販売されるなど、周囲からの注目度は日を追うごとに高まってきた。試合開始は26日・日曜日の午後2時。スタンドは超満員が予想され、関西地方及び北海道では地上波でもテレビ放送される。自宅待機を決め込んだ“親父たち”も、第80回日本ダービーの馬券を握り締めながら、第1回の「藤浪vs.大谷」の若駒対決に熱視線を送ることになりそうだ。

 昨春の対決では、藤浪の低めの変化球を大谷が見事に捉えてスタンドまで運んだ。今度は藤浪が高めのストレートでねじ伏せるのか、それとも今度こそ低めの変化球で空振り三振に打ち取るのか。それとも再び大谷のバットが火を吹くのか。今後の日本球界を背負って行くべき黄金ルーキー2人のプロ初対決。余計な雑味はいらない。藤浪か、それとも大谷か――。“夢”の対決が、いよいよ“現実”のものとなる。1打席だけではもったいない。願わくば、できるだけ多くの打席を見たいものだ。

<了>

(三和直樹/ベースボール・タイムズ)

データ提供:データスタジアム株式会社

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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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