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米国シリーズは注目の跳躍陣が登場
ダイヤモンドリーグ第3、4戦展望
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室内では女子2人目となる5メートル台突入を果たした棒高跳びのサー。米国シリーズで野外でも5メートル超えなるか
室内では女子2人目となる5メートル台突入を果たした棒高跳びのサー。米国シリーズで野外でも5メートル超えなるか【Getty Images】

 ドーハ、上海とアジアで2戦したダイヤモンドリーグは、第3戦ニューヨーク、第4戦ユージーンと米国シリーズが開幕する。ニューヨークには男子800メートルのデービッド・ルディシャ(ケニア)や女子走幅跳のブリトニー・リース(米国)など、アジア・シリーズで順当勝ちした大物選手が引き続き出場するが、米国シリーズから参戦してくる注目選手が何人かいる。室内で5メートル02を跳び、女子棒高跳史上2人目の5メートルボウルターとなったジェニファー・サー(米国)は、屋外でも5メートルを超えられるのか? そして1年8カ月ぶりの試合となる女子走高跳の元世界チャンピオン、ブランカ・ブラシッチ(クロアチア)はどこまで復調しているのか? 期待感を持ちながらも、本当はどうなんだろう? というドキドキ感を持って見る試合になりそうだ。

跳躍の中国コンビが絶好調

 5月18日にダイヤモンドリーグ上海大会、21日にワールドチャレンジミーティング北京大会が行われ、中国2選手に「ここまで跳んできたか!」と驚かされた。男子走高跳では王宇が北京大会を2メートル33で優勝。ドーハ、上海の優勝記録と同じ高さで、今季世界最高に1センチ差に迫る好記録で成功した。21歳の若手が大会前の自己記録を5センチも更新して世界の一線に躍り出たのである。

 男子走幅跳では李金哲が上海、北京と連勝。上海で8メートル34(+1.1)の今季世界最高、北京でも8メートル31(+0.1)と連続で8メートル30台をマークした。「モスクワ世界陸上(8月)ではメダルを狙いたい」と威勢も良い。


 今季のアジア跳躍陣は、上海大会を2メートル33で優勝したムタズ・エサ・バルシム(カタール)の走高跳、5メートル70台を山本聖途(中京大)と荻田大樹(ミズノトラッククラブ)が跳んでいる日本の棒高跳が頑張っていたが、中国の走高跳と走幅跳もそこに加わってきた。アジアン・ジャンパーズがダイヤモンドリーグで活躍するシーズンになるかもしれない。

屋外でも5メートル超えを目指すサー

 米国シリーズ開幕戦もジャンパーが注目されている。女子棒高跳のサーは昨年のロンドン五輪で金メダルを獲得した選手だが、優勝記録は4メートル75にとどまった。5メートル06の世界記録保持者で、ロンドン前まで五輪2連勝中だったエレーナ・イシンバエワ(ロシア)の力が落ちていたから勝てた――そんな意地悪な見方もされてしまった。

 サーがその評価を覆したのが今年3月。全米室内で5メートル02と、イシンバエワの持っていた室内世界記録を1センチ更新したのである。女子選手としては史上2人目の5メートルの征服者となった。


 サーはイシンバエワと同じ1982年生まれ。イシンバエワがティーンエイジャーの頃からユース(18歳未満)、ジュニア(20歳未満)の世界大会でタイトルを取ってきたのに対し、サーは学生時代はバスケットボール選手(1819点のチーム史上最多得点をマーク)。後に夫となるコーチのリック・サーに誘われて棒高跳を始めたのが2004年だったが、イシンバエワはすでに世界記録保持者であり五輪金メダリストだった。

 それから9年。サーのロンドン五輪金メダルと室内の5メートルジャンプで、2人の立場は逆転したかに見えたが、イシンバエワも16年リオデジャネイロ五輪までの現役続行を宣言。ダイヤモンドリーグ上海大会優勝(4メートル70)で再スタートを切った。


 また、棒高跳は風が助走に大きく影響する種目のため、室内の方が自身の技術に集中しやすい。現に男子棒高跳の世界記録は室内の方が1センチ高い(6メートル15と6メートル14で、ともにセルゲイ・ブブカ=ウクライナ=が保持)。室内で5メートルを跳んだからといって、屋外でも跳べる保証はないのである。

 サー自身、IAAF(国際陸連)サイトの記事で「今年の最終目標は5メートルをコンスタントに跳ぶことだけど、ニューヨークは(助走方向に対して)横風になるので、どうなるかしら」と懸念している。裏を返せば「風さえなければ5メートルは跳ぶわよ」、という意思表示でもあるのだろうけれど。

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