ザック監督「インテンシティーが必要」=ブルガリア戦、豪州戦メンバー発表会見

スポーツナビ

ブルガリア戦とオーストラリア戦に臨む日本代表メンバーを発表したザッケローニ監督 【スポーツナビ】

 日本サッカー協会は23日、5月30日の国際親善試合・ブルガリア代表戦と、6月4日に行われるワールドカップ(W杯)・アジア最終予選のオーストラリア代表戦に臨む日本代表メンバー26名を発表した。

 欧州組からは香川真司(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)、本田圭佑(CSKAモスクワ/ロシア)、長友佑都(インテル/イタリア)ら14人が選出された。本田、長友は3月のヨルダン戦では負傷により外れていたが復帰した。また、国内組では工藤壮人(柏レイソル)が初選出、東慶悟(FC東京)は候補合宿以外で初めてメンバー入りした。

 欧州組では国内のカップ戦が残っている本田、岡崎ら、国内組でもJ1の日程から工藤、西川が遅れて合流する。そのため、今回は通常の23名よりも多い26名の招集となった。

 日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督は、「目標達成のために集中したい。この2試合、変に焦らずにやりたい」と意気込みを語った。工藤と東については「若くて成長を続けている選手には注目している。代表に呼ばれても常連として定着するわけではないので、今後の成長にも期待している。ユーティリティーで複数のポジションをカバーできるのが魅力」と説明した。

 日本代表は30日のブルガリア戦を豊田スタジアムで戦い、その後、6月4日に埼玉スタジアムでオーストラリアと対戦する。オーストラリア戦で引き分け以上ならば、5大会連続となるW杯本大会の出場権獲得が決まる。

結果を残すにはインテンシティーが必要

登壇者:
アルベルト・ザッケローニ(日本代表監督)
原博実(日本サッカー協会技術委員長)

原技術委員長 6月4日のW杯予選・オーストラリア戦に向けて、本日26名を招集しました。26人の選出理由は海外組でまだ試合が残っている選手がいること、そして、海外組の選手でシーズンを終えてけがを抱えている選手がいることがあります。それに加え、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)のレギュレーション変更により今年からラウンド16がホーム&アウエー方式になり、Jリーグの日程を1節分ずらすことになりました。その影響もあり、ACLで試合ができなかった節を29日にやらざるを得ないため、そこで試合をする選手は30日のブルガリア戦には参加できません。そのようにいろんな要素を考えたときに、23名のメンバーでは足りなくなってしまいます。そのため、26人でオーストラリア戦までを戦い、その後にイラク戦とコンフェデレーションズカップのメンバーを発表したいと思います。非常に難しい日程にはなりますが、現場とスタッフ合わせて良いコンディションで4日の埼玉スタジアムでW杯出場を決めたいと思います。

ザッケローニ監督 当然このような状況において集中しているし、目標達成のために何としてもという気持ちも強い。しかし、国際親善試合のブルガリア戦を挟んでW杯予選がありますが、変に焦らずこの2試合を最高の状態で戦いたい。

 先ほども原委員長から説明がありましたが、日程の面で問題はある。海外組はシーズンを終えたばかりで、国内組はシーズン中と調整が難しくなっている。とはいえ、ここまできたら自分たちで(W杯出場を)決めたい思いも強い。自分たちの特徴である技術力とバランスを駆使して、相手に気迫を持って迫る戦いをしたい。現時点でこのチームに対する期待や、世の中の雰囲気的にW杯出場が決まったように流れているかもしれない。しかし、そういったことはないので、メンバーが合流した時点でチームのテンションを高める作業をしたい。

 選手たちに言おうと思っていることは、このチームが良いときはチームのインテンシティー(強烈さ)が発揮され、回転率が高いときだと思っていること。欧州に目を向けてみても、今シーズン結果を残しているバイエルン・ミュンヘン、ボルシア・ドルトムント、ユベントス、マンチェスター・ユナイテッドといったチームは共通してインテンシティーを持っている。なので、日本代表もそういったところを重点的にやっていく。そして、そのインテンシティーを出すために必要なのが集中といったところなので、選手に注意を呼び掛けてやっていきたい。欧州のサッカーを見ても、いくら個の力が強くてもインテンシティーに欠けたチームは結果を残せていない。何が言いたいかと言うと、われわれの技術力はアジアで1番だと自負しているが、インテンシティーがなければその技術力も良い方向へは進まない。


<メンバー発表>

GK:
川島永嗣(スタンダール・リエージュ/ベルギー)♯
西川周作(サンフレッチェ広島)♯
権田修一(FC東京)

DF:
駒野友一(ジュビロ磐田)
今野泰幸(ガンバ大阪)
栗原勇蔵(横浜F・マリノス)
伊野波雅彦(ジュビロ磐田)
長友佑都(インテル/イタリア)
内田篤人(シャルケ04/ドイツ)
吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)
酒井宏樹(ハノーファー96/ドイツ)
酒井高徳(シュツットガルト/ドイツ)♯

MF:
遠藤保仁(ガンバ大阪)
中村憲剛(川崎フロンターレ)
長谷部誠(ボルフスブルク/ドイツ)
細貝萌(レバークーゼン/ドイツ)
本田圭佑(CSKAモスクワ/ロシア)♯
高橋秀人(FC東京)

FW:
前田遼一(ジュビロ磐田)
岡崎慎司(シュツットガルト/ドイツ)♯
ハーフナー・マイク(フィテッセ/オランダ)
乾貴士(フランクフルト/ドイツ)
香川真司(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)
清武弘嗣(ニュルンベルク/ドイツ)
工藤壮人(柏レイソル)※♯
東慶悟(FC東京)

※は日本代表初選出、♯は所属チームの試合終了後合流

1/2ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント