涙無き中村ノリ「まだやり残したことある」=2000安打達成

構成:スポーツナビ

中日戦の8回に通算2千安打を達成、ボードを手にファンの声援に応えるDeNAの中村紀洋内野手 【写真は共同】

 横浜DeNAの中村紀洋が5日、史上43人目となる日本通算2000安打を達成した。

 この日までに残り2本と迫っていた中村は中日戦の5回表にセンターへのタイムリーヒットで残り1本とすると、「娘の前で打ちたかった」と8回表に中田賢一から左中間を破るタイムリーツーベース。チームの勝利を決定づけるダメ押しの一打でメモリアルに華を添えた。
 試合後の共同会見では、涙や笑顔は見せず、今後のさらなる活躍に目を向けていた。

 以下は中村のコメント。

ナゴヤドームで決めたいと

――2000安打を達成した今の気持ちは?

「プロ22年間(メジャー1年含む)でようやく2000安打を達成できまして、かなり遠回りしたとは思いますけど、いろいろな経験をさせてもらって達成できたなと思っています」

――思い出のあるナゴヤドームで達成できた点については?

「2年間お世話になったナゴヤドームで、ドラゴンズファンの声援は印象的でしたので、なんとか今日という日を迎えられるようにと、ずっと思っていました。ナゴヤドームで決めたいと思っていました」

――この日は楽しめて打席には入れたか?

「3打席目にキャッチャーフライを打ったときに『あぁ、もう無理だ』と思ったんですけど、チームが打順を回してくれたことで打つことができたので、みんなに感謝しています」

谷繁さんには「お先に失礼します」と言った

――1本目のヒットを覚えているか?

「1本目、そうですね……実際、2000本目もそうですが、あまり記憶が無いんですよね。2本目のヒットもどうやって打ったのか覚えていないんです。早く映像が見たいなと思っています」

――達成したあと、ニ塁ベース上でガッツポーズをしたが?

「達成できたことを喜んでいましたし、ナゴヤドームのドラゴンズファン、ベイスターズファンの前で打つことができて本当に良かったなと思います」

――本塁打で決めるという意識は?

「内心はありましたけど、ナゴヤドームで決めたいとの思いが強かったです」

――谷繁元信選手から花束を受け取りましたが、その時のやりとりは?

「『お先に失礼します』と言わせていただきまして、谷繁さんからは『こういう展開でなんだけど、おめでとう』と言っていただきました」

――今カードは中村選手、谷繁選手の2000安打に注目が集まっていましたが?

「初めは5月5日という日は、長嶋茂雄さん、松井秀喜くんの国民栄誉賞の授与式がありましたので、避けようかとも思っていたんですけど……。早く達成したいなという気持ちが強かったので、達成できて良かったです」

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