涙無き中村ノリ「まだやり残したことある」=2000安打達成
中日戦の8回に通算2千安打を達成、ボードを手にファンの声援に応えるDeNAの中村紀洋内野手 【写真は共同】
この日までに残り2本と迫っていた中村は中日戦の5回表にセンターへのタイムリーヒットで残り1本とすると、「娘の前で打ちたかった」と8回表に中田賢一から左中間を破るタイムリーツーベース。チームの勝利を決定づけるダメ押しの一打でメモリアルに華を添えた。
試合後の共同会見では、涙や笑顔は見せず、今後のさらなる活躍に目を向けていた。
以下は中村のコメント。
ナゴヤドームで決めたいと
「プロ22年間(メジャー1年含む)でようやく2000安打を達成できまして、かなり遠回りしたとは思いますけど、いろいろな経験をさせてもらって達成できたなと思っています」
――思い出のあるナゴヤドームで達成できた点については?
「2年間お世話になったナゴヤドームで、ドラゴンズファンの声援は印象的でしたので、なんとか今日という日を迎えられるようにと、ずっと思っていました。ナゴヤドームで決めたいと思っていました」
――この日は楽しめて打席には入れたか?
「3打席目にキャッチャーフライを打ったときに『あぁ、もう無理だ』と思ったんですけど、チームが打順を回してくれたことで打つことができたので、みんなに感謝しています」
谷繁さんには「お先に失礼します」と言った
「1本目、そうですね……実際、2000本目もそうですが、あまり記憶が無いんですよね。2本目のヒットもどうやって打ったのか覚えていないんです。早く映像が見たいなと思っています」
――達成したあと、ニ塁ベース上でガッツポーズをしたが?
「達成できたことを喜んでいましたし、ナゴヤドームのドラゴンズファン、ベイスターズファンの前で打つことができて本当に良かったなと思います」
――本塁打で決めるという意識は?
「内心はありましたけど、ナゴヤドームで決めたいとの思いが強かったです」
――谷繁元信選手から花束を受け取りましたが、その時のやりとりは?
「『お先に失礼します』と言わせていただきまして、谷繁さんからは『こういう展開でなんだけど、おめでとう』と言っていただきました」
――今カードは中村選手、谷繁選手の2000安打に注目が集まっていましたが?
「初めは5月5日という日は、長嶋茂雄さん、松井秀喜くんの国民栄誉賞の授与式がありましたので、避けようかとも思っていたんですけど……。早く達成したいなという気持ちが強かったので、達成できて良かったです」