涙の引退、ゆずポン完全燃焼!「私はプロレスが大好きです!」

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全力で駆け抜けた2年半のプロレスラー人生に終止符! ゆずポンこと愛川ゆず季が涙の引退 【前島康人】

 女子プロレス「スターダム」両国国技館大会が29日に開催され、グラレスラー・愛川ゆず季が引退試合で完全燃焼。2年半におよぶプロレスラー生活に終止符を打った。

 愛川は2010年10月31日に高橋奈苗戦でプロレスデビュー。グラビアアイドルの転身に、当初は完全に色物扱いされての初戦だったが、ふたを開けてみればトップレスラーの奈苗が舌を巻くほどの才能を見せた衝撃デビューだった。その後も、アイドルの命とも言える顔がはれ上がるのもいとわない全力ファイトでファンを魅了。さらにスターダムの“白ベルト”ことワンダー・オブ・スターダムの初代王座、タッグ初代王座などタイトルを次々と獲得。ついには女子プロレス大賞にも輝き、2011年&12年と史上初の2年連続受賞の快挙も成し遂げた。

最後も全力ファイト! 今後は婚活にも全力疾走!?

同期のライバル世IV虎(左)相手に最後も持てる技すべてを出し切った 【前島康人】

 全力で走り続けたプロレス人生最後の試合の相手に指名したのは、デビュー前から練習をともにしてきた“同期”のヤンキーレスラー・世IV虎。ライバルとして、また団体を引っ張ってきた者同士の最後の対戦に、愛川はSTF、フィッシャーマンスープレックス、コーナーポストから場外へのダイブ、シャイニングゆザード、タイガースープレックス、そして代名詞のゆずポンキックと、出し惜しみなく一撃必殺級の技を連発。しかし、愛川が去った後のスターダムを引っ張るエース候補として負けられない世IV虎がこれを根性で跳ね返すと、ネックハンギングボムから最後はダイビングセントーンで愛川から3カウントを奪った。

「女性としての幸せもつかみたい」と今後は婚活にも全力投球!? 【前島康人】

 完全燃焼した愛川は、団体の仲間たち、また浜田翔子、山田花子、クロちゃんらタレント仲間から花束を受け取るとたまらず号泣。「正直、もう辞めたいと思うこともあったけど、つらいこと、楽しいことも含めて幸せな時間でした。プロレスは崖っぷちアイドルと言われた私を120パーセント生かしてくれた、救ってくれたと思っています。私はプロレスが大好きです、スターダムが大好きです」と、涙をこらえながら挨拶をすると、「最後に一言。グラレスラーは強いのだー!」と右手で大きくガッツポーズ。最後はドレス姿に早変わりし、10カウントゴングと5500人のファンの大声援に送られリングを後にした。

 バックステージでは「10カウントゴングを聞いた瞬間、肩の荷が下りたような気がしました」と安堵の表情を浮かべた愛川。まずはゆっくり休みたいとのことだが、今後は芸能活動はもちろん、応援に駆け付けた両親から「早く孫の顔が見たい」とせがまれたように、婚活にもプロレス同様に全力疾走することを誓った。

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