外枠と雨、エイシンフラッシュ海外G1制覇へ2つの関門

JRA-VAN

体調申し分なし、能力的にも大きなチャンス

体調万全エイシンフラッシュ、海外G1制覇へ残る関門はあと2つだ 【写真:中原義史】

 昨年のルーラーシップに続く日本調教馬連覇の期待を担って、4月28日・国際G1香港クイーンエリザベス2世カップに出走するエイシンフラッシュ(牡6)。輸送で減った体も徐々に回復。水曜日に披露したシャープな動き、毛ヅヤの良さ、柔らかな歩様などから判断すると、体調面では申し分のない状態にありそうで、能力的に見ても海外G1制覇の大きなチャンスを迎えていると言えそうだ。

 残る課題は2つ。1つは、内枠絶対有利と言われるシャテインの2000mで、13番という外枠からの発走となったこと。こうなると、腹をくくって自慢の切れ味を生かす競馬に徹するしかなさそうだ。

 もう1つは、シャンティンの馬場への適性だ。相変わらず根付きの良い芝が絡みつくように繁茂しているのに加え、中間の雨が多く例年よりもいくらか路面が柔らかくなっている。なおかつ、週末にかけてさらなる降雨の予報がある中、普段通りの末脚を繰り出せるかどうかが、最後の関門となりそうだ。

香港最強アンビシャスドラゴンが最大の敵

 一方、ライバル陣営の中で最大の敵は、ここ2年連続で年度代表馬に選出されている香港最強馬アンビシャスドラゴン(セン6)になろうか。今季ここまで1600m以下のレースしか使われておらず、2000mの距離に一抹の不安が残るが、この馬に本領を発揮されると、エイシンフラッシュがマックスの能力を出したとしても難敵となる。

 相変わらず好調をキープしているゴドルフィンのサージャー(牝6)も、快勝した前走G1ドバイデューティフリー(芝1800m)のパフォーマンスを再現できれば、十分に争覇圏に入る1頭であろう。

 どうしても逃げたい馬がおらず、ペースを作るのは、内枠に入った馬の中では先行力のあるミリタリーアタック(セン5)になろうか。あるいは、イグーグー(牝5)が抑えきれずにハナに立つことになるか。いずれにしても緩やかな流れになりそうで、仕掛けどころが勝負を分けるカギとなりそうだ。

(文・合田直弘/協力・JRA−VAN)
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