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カール・ルイスが被災地に伝えたいこと
東北スポーツサミット2013報告会見
会見に臨む「東北スポーツサミット2013」参加のアスリートら。右からバンクス氏、ルイス氏、パウエル氏、為末氏
会見に臨む「東北スポーツサミット2013」参加のアスリートら。右からバンクス氏、ルイス氏、パウエル氏、為末氏【スポーツナビ】

 五輪で通算9個の金メダルを獲得したカール・ルイス氏(米国)ら陸上界のスター3選手が25日、都内で会見を行い、23、24日に仙台市と石巻市で行われた「東北スポーツサミット2013」に参加しての感想や、被災地の子どもたちへの思いを語った。


 ルイス氏は、走り幅跳び世界記録保持者のマイク・パウエル氏、そして三段跳び元世界記録保持者のウィリー・バンクス氏(ともに米国)とともに被災地を訪れ、地元の指導者らと理想のコーチングなどについて意見を交わすシンポジウムや、岩手、宮城、福島の3県から選抜されたジュニア選手80人を招いた陸上教室に参加。「指導した子どもたちの目に希望や輝くものがありました。前に進まなければいけないというインスピレーションを彼らから得ることができました」とイベントを振り返った。また、同イベントには400メートルハードルで2度の世界陸上銅メダルを獲得した為末大氏も参加し、「東北では家をなくしたりスポーツをやる機会もない子どもたちがいる。彼らは何かに刺激を受ける必要があるのではないかと思っていました」とイベントの狙いを説明した。


 以下、会見に臨んだルイス氏、パウエル氏、バンクス氏、為末氏のコメント及び一問一答。

ルイス氏、東北の子どもたちから「インスピレーションを得た」

バンクス氏「この度はお招きいただきありがとうございました。この数日間、東北を回り、震災や津波の悲惨な被害を目の当たりにしました。2年前の3月11日は誕生日で、私は電話で東京の方と話をしていたのですが、『地震だ!』と言うので最初は冗談だと思っていました。その後『気をつけなさい』と言って電話を切り、テレビをつけて見てショックを受けました。私は友人であるマイク、カール、大に声をかけ、(バンクス氏がアメリカで主催している陸上教室である)ワールドレコードキャンプを東北でやろうということになりました。2年前にも子どもたちの悲惨で悲しそうな表情を見ましたが、昨日同じ土地を訪れると、子どもたちの希望に満ちあふれる笑顔を見ることができました。悲劇から何とかして立ち上がろうとする若者の真の希望や強さがありました。協力してくれた3人に感謝します」


ルイス氏「まず、私は日本の文化が好きですし、何度も訪れてきました。今回、東北の子どもたちを指導しましたが、彼らの目に希望や輝くものがありました。若者たちには人々をインスパイアする力があります。子どもたちを見ていて、私たちは前に進まなければいけないというインスピレーションを得ることができました。この度の滞在でおいしい日本食も楽しみですが、それよりも2年前に悲劇があり、2年経った今、エネルギーも戻ってきて、大きな変化を感じられたことの方が私にとって大きなものでした」


パウエル氏「日本は、(1991年の世界陸上東京大会で、走り幅跳びの)世界記録を樹立したとても大切な場所です。子どもたちと一緒に陸上の練習をしたのはとても楽しかったですし、彼らの才能に驚かされました。今回の東北訪問はとても意義あるもので、今回ここにいる彼らと一緒に活動できてうれしく思います。2020年に東京で五輪が開催され、幸福がもたらされれば良いなと思います」


為末氏「私がこの3人を東北に呼びたいと思った理由は、東北に何か希望が必要だと思ったからです。東北では家をなくしたりスポーツをやる機会もない子どもたちがいる。彼らは何かに刺激を受ける必要があるのではないかと思っていました。実は、私が初めて見たオリンピアンはウィリー・バンクスで、当時10歳の私は彼に大きな刺激を受け、私も五輪でヒーローになりたいと思いました。私は、ヒーローとの出会いが新しいヒーローを生むと信じています。だから彼らに来日してもらったのです。今回参加したあるジュニア選手が『世界のトップレベルの選手になって、東北に希望を与えたい』と話しているのを見て、今回のイベントで東北の子どもたちにインスパイアを与えることができたかなと思います」

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