３月２２日から阪神甲子園球場で行われる第８５回選抜高校野球の組み合わせ抽選会が１５日に行われ、出場３６校の対戦相手が決まった。開会式での選手宣誓は、全３６校の主将全員の抽選から鳴門高（四国・徳島）の河野祐斗主将が選ばれた。

　森友哉、笠松悠哉、近田拓矢ら強打者がそろい、史上初の３季連続優勝を狙う大阪桐蔭高（近畿・大阪）は大会７日目（２８日・２回戦）の第１試合に登場。史上初となる２１世紀枠同士の対戦となった遠軽高（北海道）といわき海星高（東北・福島）の勝者と対戦する。遠軽高はまとまりがあり、いわき海星高は左横手・鈴木悠太を中心にしぶとさが身上のチーム。春夏通じて初の甲子園で初勝利を挙げ、横綱・大阪桐蔭高への挑戦権を得るのはどちらか!?

　昨秋の神宮大会覇者である仙台育英高（東北・宮城）は大会４日目（２５日・２回戦）の第１試合で、初出場の創成館高（九州・長崎）と対戦する。プロ注目のスラッガー・上林誠知を軸に東北勢初の全国制覇を狙う仙台育英高が、創成館高を春夏通じて初の甲子園に導いた右の好投手・大野拓麻をどう打ち崩すか。
　注目は、大会４日目（２５日・２回戦）第３試合の関西高（中国・岡山）と高知高（四国・高知）の一戦。昨秋の地区大会優勝校同士が対する好カードとなった。

　甲子園常連校の敦賀気比高（北信越・福井）と昨秋の九州大会優勝でセンバツ優勝の経験がある沖縄尚学高（九州・沖縄）の開幕試合を皮切りに、１３日間の熱戦の幕が上がる。

　以下は主な選手、監督、選手宣誓をする鳴門高・河野祐斗主将のコメント。（取材・松倉雄太）

■大阪桐蔭高・森友哉主将「選手宣誓の抽選の方が緊張した(笑)」
「抽選の間はどこが空いてるかなと思ってボードを見てました。相手は決まりませんでしたが、試合をじっくり見て自分たちの野球をしたい。(昨夏も６日目で)自分たちのグラウンドで練習できる喜びは感じてます。去年春夏連覇が出来たので、３連覇を本気で狙う試合をしたい。選手宣誓の抽選の方が緊張しました(笑)」

■仙台育英・上林誠知主将「まずは初戦が大事」
「日程的には丁度いい感じ。まずは初戦が大事。自分は去年の夏も第１試合を経験している。試合前の時間とか、そういった部分をチームに伝えられれば。ただ自分は朝早いのがちょっと苦手ですが(笑)」

■遠軽・柳橋倖輝主将「まさか当たるとはという感じです」
「いわき海星の(坂本)主将とは、昨日のキャプテン研修会の時、２１世紀枠同士頑張ろうと話をしていたので、まさか当たるとはという感じです。(抽選が一番最後で)前に引いたチームの番号が見えたので。当たったなと思いました。お互い２１世紀枠同士で、街の方々などの期待を背負っている。全力プレーで戦って、見てくださる方に感動してもらえるような試合をしたいです」

■いわき海星・坂本啓真主将「初心を忘れず泥臭く戦う」
「中々相手が決まらなくて、緊張してました。遠軽の柳橋主将とは食事の時の席が近かったので、厳しい(自然)環境の中でどういった練習をしているのかなどを話しました。(被災地の地元の方々には)元気いっぱいプレーをしている所を見て、感じていただける所があればうれしいと思います。初心を忘れず泥臭く戦って負けないようにしたい」

■鳴門高・河野祐斗主将「東日本の方々にも元気づけられるような宣誓を」
「選手宣誓は(人生で)初めてです。この大会で自分にしかできないことなので、思い切ってやりたい。まもなく東日本大震災から２年が経っての大会ですが、東日本の方々にも元気づけられるような宣誓がしたいと思います」

■敦賀気比・東哲平監督「経験踏まえて準備したい」
「開幕戦は３年前の天理戦以来。私が高校２年生だった時（９７年夏）にも開幕戦を経験しました。去年も初日の第２試合でしたし、そのあたりの経験も踏まえて準備したいです」

■沖縄尚学・比嘉公也監督「気後れせずに立ち向かう」
（学校としては初出場の９２年夏以来の開幕戦、比嘉監督自身は現役時代の９９年春に初日を経験）
「相手はピッチャーが良いと聞いてますし、去年の経験がある選手が多い。気後れせずに立ち向かっていきたいと思います」

＜了＞