土壇場、同点殊勲打の井端「あまり覚えてない」=WBC2次ラウンド 台湾戦後コメント

構成:スポーツナビ

9回表2死二塁、同点打を放ち井端はガッツポーズする 【写真は共同】

 WBC日本代表は8日、東京ドームで2次ラウンド1組初戦となるチャイニーズ・タイペイ戦に延長10回、4対3と勝利した。侍ジャパンは次回10日にキューバを破ったオランダと戦い、この試合に勝てば決勝ラウンド進出を決める。一方の台湾は、9日19時から、2次ラウンド生き残りをかけてキューバ代表と戦う。

 侍ジャパンが終盤に粘りを見せた。2点ビハインドの8回無死一、三塁から4番・阿部慎之助のライト前タイムリーで1点を返すと、1死一、二塁から坂本勇人のレフト前タイムリーで同点へ。再び1点のリードを許した9回には2死一塁から一走の鳥谷敬が二盗を成功させ、井端弘和がセンターへはじき返すヒットで、鳥谷が同点のホームを踏んだ。延長戦に突入した10回には途中出場の相川亮二のヒットをきっかけに1死二、三塁のチャンスを作ると、中田翔のレフトへの大きな犠牲フライで勝ち越した。

 以下は日本代表・山本浩二監督、中田、井端、台湾・謝長亨監督、王建民の試合後コメント。(取材:永塚和志)

山本監督「日本中の皆さんも『井端様々』と」

――9回に同点打を放った井端選手と、勝ち越し犠牲フライを打った中田選手についての感想は?

山本監督「日本中の皆さんも『井端様々』と思っているのではないでしょうか。私はその何倍も思っていますけども。若い中田も犠牲フライ(をよく打ってくれた)……」

――4時間半を越える死闘となったが、振り返ってどう思うか?

山本監督「初回からチャンスで得点できないという同じ場面が何度もあり、選手のムードも悪かったのですが、終盤の粘り……終わってみて万歳でした」

――明日は1日休みがあり、あさって(10日)が次戦となった。

山本監督「今日勝つか負けるかで天と地の差でした。本当にすごい試合で、勝って良かった、という気持ちです。勝った時に時間を見たら12時前。また明日もあるなと思ったら、あさってでした」

――今日は投手の投入が後手だった場面もあったように感じられたが、それは延長を考えていたからか?

山本監督「結果的に遅れたところもあったかもしれないですし、延長は当然考えていました。結果、負けていたら何を言われていたかわかりませんね。勝って何よりです」

井端「結果的に打てたので、良かった」

――8回は得点、9回には同点適時打を放ったが振り返って?

井端「正直、あまり覚えてないですけど、まあでも同点とか勝ち越している場面に比べたら比較的楽に打席に立たせてもらったと思います。結果的に打てたので、良かったです」

――チャイニーズタイペイ先発の王投手の印象は試合前と比べてどうだった?

井端「イメージ通りの投手でした。日本には間違いなくいない選手です。対戦しながらびっくりしていました」

中田「阿部さんからの助言で楽な気持ちになった」

――最後の勝ち越しの場面、重圧のあるなかでの打席となったがどんな気持ちで打席に立った?

中田「始めのほうでチャンスをつぶしてチームやファンに申し訳ない気持ちでいましたが、最後の打席に立つ前に阿部さんから『チャンスだから打ってやろうと思わず、おいしいと思って打席に立て』と言われて、楽な気持ちになりました」

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