挑戦し続ける浅田真央、今季ベストもまだ道の途中=四大陸選手権・女子FS

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自己ベストまで0.05点に迫るハイスコア

浅田真央が200点超で優勝。攻めのプログラムで、手応えを得た 【坂本清】

 フィギュアスケート四大陸選手権の第3日が10日、大阪市中央体育館で行われ、女子フリースケーティング(FS)では、ショートプログラム(SP)首位の浅田真央(中京大)がトリプルアクセル、3回転連続ジャンプの2つ目がともに回転不足の判定を受けたものの、シーズンベストの130.96点をマーク。総合でも自己ベストに0.05点に迫る205.45点のハイスコアを記録し、同大会3年ぶり3度目の優勝を飾った。また、鈴木明子(邦和スポーツランド)は自己ベストの総合190.08点で2位、村上佳菜子(中京大中京高)も同じく自己ベストの総合181.03点で3位に入り、日本人選手が表彰台を独占する最高の結果となった。

悔しさ残るも、感じる手応え

ジャンプで挑戦する姿を見せる浅田。スパイラル、ステップでは会場を魅了する 【坂本清】

 前日のSP終了後に見せたような満開の笑顔とはいかなかった。『白鳥の湖』のプログラム中に今季初めて盛り込んだトリプルアクセル、女子選手では限られた選手しかできない3回転フリップ−3回転ループの高難度技はともに回転不足の判定。ちょっぴり悔しさの残る演技に終わったが、それでも浅田は納得の表情で振り返った。
「本当に練習通りだったかなという感じですね。回転不足を取られてしまったんですが、自分としてはジャンプの入り、タイミングはまあまあ良かったと思います」

 練習では50〜60%の確率だというトリプルアクセルと3回転−3回転ジャンプの成功。さらにほかのジャンプすべてが完璧に入るのは30%程度だとも言う。それを考えれば、今回の演技に関してはやはり本人が言うように“練習通り”の出来だったのだろう。100%には遠い“練習通りの出来”だからこそ、今後の伸びしろがまだまだあるというわけだ。
「今大会を振り返ってみると、ショートは練習以上のものでしたが、フリーは完璧には届かなかった。でも、これまで以上に練習していけば、今日以上のものが出せるという実感がありますし、次の試合ではこれ以上のものが出せると思います」
 フリー演技の直後に出た、この向上心の塊のような浅田の言葉が何とも頼もしい。

 ただ、この向上心は何も今、突然芽生えたわけではない。
「トリプルアクセルだけじゃなく、3回転−3回転もずっと練習してきていて、攻めのプログラムをやりたいと思って練習してきました。ここまでずっとやってきて、強くなれた部分もあると思います。もちろん、リスクはあると思いますが、でも挑戦することが自分の楽しみ。今回も怖さよりも、自分がどこまでできるのかを試すことができて良かった」

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