高見盛、現役生活14年を振り返る
“角界のロボコップ”の愛称で人気に
取り組み前の独特の気合い入れで人気を博した高見盛、惜しまれつつ引退となった 【写真は共同】
土俵上で拳を強く握り締めたり、顔や胸をパチパチ叩く独特の気合入れパフォーマンスで人気を博し、“角界のロボコップ”の愛称で親しまれた高見盛。小学校4年生で相撲を始め、中学横綱になるなど実績を積むと、青森県・弘前実業高校を経て、日本大学へ進学。1999年に大学卒業後、元関脇・高見山が親方を務める東関部屋へ入門した。
同年春場所、幕下付出15枚目格で初土俵を踏む。2000年初場所で十両昇進を決め、しこ名を加藤から高見盛に改名。同年名古屋場所で幕内へ昇進すると、10勝5敗の好成績で敢闘賞を受賞した。しかし、同年秋場所で右ひざ十字じん帯を断裂し途中欠場すると、2場所連続休場するなど東幕下筆頭まで番付を落とした。
2003年名古屋場所では横綱2人から金星
現役生活で一番輝いたのは03年名古屋場所。5日目に横綱・武蔵丸を寄り切って初金星を挙げると、8日目には横綱・朝青龍を寄り切り、一場所で2横綱に勝利。終わってみれば9勝6敗ながらも、2横綱2大関を破る奮闘を見せて殊勲賞を獲得した。
翌場所でも9勝6敗を挙げて2度目の敢闘賞を手に再び東の小結に昇進するなど、今後の躍進を期待されたが、03年九州場所前の出げいこの際、朝青龍との一番で右肩亜脱臼の重傷。その後はケガが完治することなく、幕内中位以下が定位置となってしまった。
11年は八百長問題で春場所が中止になったのを挟んで、4場所連続負け越し。同年秋場所で6勝9敗と負け越して、翌場所から十両に陥落。13年春場所で幕下陥落が決定的となり、千秋楽の1月27日に引退を表明した。
■高見盛 精彦/Takamisakari Seiken
1976年5月12日生まれ。青森県出身。本名は加藤精彦。187センチ142キロ。東関部屋所属。生涯成績は84場所で563勝564敗46休。幕内では58場所で408勝446敗16休。最高位は東小結。
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