宇佐美貴史、ピッチ上の居場所を求めて=先発を外れる日々でつかんだ手応え
出場機会を求めた先にあった試練
先発出場から遠ざかり試練の時を迎えている宇佐美 【Bongarts/Getty Images】
あらためて振り返ると、今季宇佐美はバイエルンからホッフェンハイムに移籍した。全くといって良いほど戦力として扱ってもらえなかったバイエルンからの移籍は、とにかく出場機会を求めてのこと。ホッフェンハイムでなら出場機会があるということは、もちろん確約されていないが、ある程度計算がたってのことだった。事前にもバベル監督からは、「U−17代表時代のプレーも日本でのプレーも、もちろんバイエルンでのプレーも見ている。2列目であればどこでも」と話があっての決断だった。チームとしても、主力としての見込みでの獲得だったわけだ。
現状を受け入れるも違和感はある
それでも、そもそも試合に出場するためにホッフェンハイムにいる。レバークーゼン戦後のコメントからは、彼が今いる状況を受け止め消化しようとしながら努力している様子が伝わるように思う。
――ボルフスブルク戦でベンチ外、今日はベンチスタートだが。自分のことを考えたりしてしまうのか?
まあ、1試合ですからね。去年のような感じでずっと外から見てると何かありますけど。(ボルフスブルク戦後、バベル監督は宇佐美にリフレッシュして欲しいと話したが)個人的にはあまり疲れは感じなかった。監督がそういって気遣い……なのかはわかりませんが、ベンチ外になりました。オレは全然やれるのになという感じでした。
――代表帰りでフィットが難しいのかなと?
いやいやいや。そんなん、(代表召集でチームを離れたのは)3、4日ですし、全然フィットもしてますので、全然やれましたけどね。
――メンバー外と聞かされて驚いた?
そうですね。監督に直接理由を聞きにいきました。それで、リフレッシュして欲しいと言ってくれたんです。(チームが)始動した最初のころはコンディションも良かったし、ロンドン五輪に行っていてあまりチームに合流してなかったことがありました。今回も帰ってきてすぐということで、一回リラックスしてほしいという感じでした。
――そのやりとりは通訳つきで?
いや、外れて驚いたので自分ひとりです。
――「僕は疲れてないけど」って言ったのですか?
言ってないです。監督がそう言ったので、その見方は聞こう(受け入れよう)と思いました。まあでも、疲れていても出されるくらいじゃないとだめだと思います。その結果、ベンチ外から(レバークーゼン戦は)ベンチメンバー入って後半ラストですからね。そこはちょっと、どういう感じなのかと思ってますけど。