大晦日『GLORY 4』ヘビー級トーナメントを武蔵が解説

(C)DREAM OFFICIAL WEB SITE

今回は下克上トーナメントになる!?

武蔵氏の優勝候補本命はシュルトとギタ 【(C)DREAM OFFICIAL WEB SITE】

──この新システムになって、とくに有利になったのはどの選手だと思いますか?

武蔵 やはりセーム・シュルト選手ですね。シュルト選手が相手だと、対戦する選手もかなり踏み込んで打っていかないとクリーンヒットさせるのは難しいんで、なかなかポイントが奪えないと思うんですね。それに対してシュルト選手は前蹴りとジャブで突き放して、懐に入って来たらヒザ蹴りを入れるだけでポイントが取れるので、これは絶対有利だと思います。

──シュルト選手がますます手が付けられなくなる可能性が高いわけですね

武蔵 でも、それに対抗できる選手として、僕はギタ選手を挙げたいですね。この選手は日本ではそこまで馴染みはないかもしれませんけど、いまヨーロッパで最も注目されているヘビー級選手ですし、KO率も高い強豪なので、日本のファンの人もぜひ、この選手に注目してほしいですね。

──まさに、いまが旬の選手なわけですね

武蔵 ギタ選手は身体はそれほど大きくないですけど、スピリット、ハートで試合をする、日本人が好きな闘い方をする選手なんで、きっと人気も出るんじゃないかと思います。

──では、トーナメントの本命と対抗はシュルト選手とギタ選手の二人になりそうですか?

武蔵 そうですね。僕の中ではこの二人が大本命です。

──この他に武蔵さんが注目している選手はいますか?

武蔵 ダークホースというか、ちょっと「怖いな」と思っているのは、セルゲイ・ハリトーノフ選手です。

──ほう、その「怖い」というのは、どのへんですか?

武蔵 まず、見た目が怖いですけど、それだけじゃなく、身体が大きくて、とにかくパンチ力がハンパじゃないですよね。

──拳が硬い感じもしますよね

武蔵 またハリトーノフ選手は、この2分×3ラウンドとか試合時間の短い闘いで、凄く力を発揮できる選手だと思うんですよ。フットワークを使うタイプじゃないので、長期戦には不向きですけど、短い時間で打ち合うような試合になると、あの圧力とパンチ力は、かなりの脅威になるんじゃないかと思いますね。

──今回は新システムですから、意外な選手が思わぬ力を発揮して勝ち上がってくるかもしれない面白さがありますよね

武蔵 そうですね。僕もこのルールの試合はまだ観ていないので、楽しみにしていますし。観に来てくれるお客さんにもわかりやすいルールなので、ぜひ楽しみにしていてほしいと思いますね。

──では最後に、武蔵さんが考える今大会の見どころを教えてもらえますか?

武蔵 出場選手は世界を代表するようなビッグネームばかりですから、全試合期待してますけど。まずは日本のリングでも活躍したセーム・シュルト選手、ピーター・アーツ選手、レミー・ボンヤスキー選手がまだまだ頑張ってるんだっていう姿に注目してほしいと思います。それと同時に、日本のファンがよく知らない、ここ数年で育ってきた選手たちも、もの凄く高いモチベーションで挑んでくると思うので、そのトップにのし上がる姿をぜひ観てほしいと思いますね。

──若い選手がビッグネームを倒して、ニュースターが誕生する瞬間が観られるかもしれませんね

武蔵 そうですね。そういう意味で、今回は下克上トーナメントになるんじゃないか、と。そんなことも期待してますし、またそういう新しい選手たちを観て、このリングに立ちたいという夢を持つ若者も出てくると思うんで。そういう若者に夢を与えるような大会になってほしいと思いますね。

■「DREAM.18 & GLORY4 〜大晦日 SPECIAL 2012」
12月31日(月)埼玉・さいたまスーパーアリーナ 開場15:00 開始16:00

【決定対戦カード】

<GRAND SLAM HEAVYWEIGHT 1回戦 2分3R>
セーム・シュルト(オランダ)
ブライス・ギドン(フランス)

<GRAND SLAM HEAVYWEIGHT 1回戦 2分3R>
セルゲイ・ハリトーノフ(ロシア)
リコ・ベホーベン(オランダ)

<GRAND SLAM HEAVYWEIGHT 1回戦 2分3R>
グーカン・サキ(オランダ)
羅王丸(日本)

<GRAND SLAM HEAVYWEIGHT 1回戦 2分3R>
アンデウソン“ブラドック”シウバ(ブラジル)
イゴール・ユルコビッチ(クロアチア)

<GRAND SLAM HEAVYWEIGHT 1回戦 2分3R>
レミー・ボンヤスキー(オランダ)
フィリップ・ヴェルリンデン(ベルギー)

<GRAND SLAM HEAVYWEIGHT 1回戦 2分3R>
エロール・ジマーマン(オランダ)
ジャマール・ベン・サディック(ベルギー)

<GRAND SLAM HEAVYWEIGHT 1回戦 2分3R>
ピーター・アーツ(オランダ)
ムラッド・ボウジディ(オランダ)

<GRAND SLAM HEAVYWEIGHT 1回戦 2分3R>
ダニエル・ギタ(ルーマニア)
ファビアーノ・サイクロン(ブラジル)

<GRAND SLAM HEAVYWEIGHT 準々決勝第1合 2分3R>
シュルトvs.ギドンの勝者
ハリトーノフvs.ベホーベンの勝者

<GRAND SLAM HEAVYWEIGHT 準々決勝第2試合 2分3R>
サキvs.羅王丸の勝者
シウバvs.ユルコビッチの勝者

<GRAND SLAM HEAVYWEIGHT 準々決勝第3試合 2分3R>
ボンヤスキーvs.ヴェルリンデンの勝者
ジマーマンvs.サディックの勝者

<GRAND SLAM HEAVYWEIGHT 準々決勝第4試合 2分3R>
アーツvs.ボウジディの勝者
ギタvs.ファビアーノの勝者

<GRAND SLAM HEAVYWEIGHT 準決勝第1試合 3分3R>
準々決勝第1試合の勝者
準々決勝第2試合の勝者

<GRAND SLAM HEAVYWEIGHT 準決勝第1試合 3分3R>
準々決勝第3試合の勝者
準々決勝第4試合の勝者

<GRAND SLAM HEAVYWEIGHT 決勝戦 3分3R・延長2R>
準決勝第1試合の勝者
準決勝第2試合の勝者

【参戦予選手】

高谷裕之
北岡 悟
川尻達也

2/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント