ジェンティル最強だ!「今後は海外に出ていく」=ジャパンカップ
オルフェーヴル2着、池添「あの判定はどうかと思う」
ジェンティルドンナ(右)がジャパンカップ優勝、オルフェーヴルとの猛烈な叩き合いを制した
ジェンティルドンナ(右)がジャパンカップ優勝、オルフェーヴルとの猛烈な叩き合いを制した【写真:中原義史】

 世界の強豪を日本のトップホースが迎え撃つJRA秋の大一番、第32回GIジャパンカップが25日、東京競馬場2400メートル芝を舞台に争われ、岩田康誠騎乗の3番人気ジェンティルドンナ(牝3=栗東・石坂厩舎、父ディープインパクト)が優勝。池添謙一騎乗の1番人気オルフェーヴル(牡4=栗東・池江厩舎)との猛烈な叩き合いをハナ差制し、3歳牝馬として初のJC制覇を達成した。良馬場の勝ちタイムは2分23秒1。


 ジェンティルドンナは今回の勝利でJRA通算9戦7勝、GI勝利は今年の桜花賞、オークス、秋華賞に続き4勝目。騎乗した岩田は2007年アドマイヤムーン、昨年のブエナビスタに続きJC3勝目となったが、最後の直線コースで外側に斜行した進路の取り方が強引なものであったため、2012年12月1日から12月2日まで騎乗停止となった。また、同馬を管理する石坂正調教師はJC初勝利。


 なお、2着オルフェーヴルから2馬身半差の3着にはC・ウィリアムズ騎乗の2番人気ルーラーシップ(牡5=栗東・角居厩舎)。O・ペリエが騎乗した今年の凱旋門賞馬ソレミア(牝4=仏・ラフォンパリアス厩舎)は13着と大敗した。

オルフェを“無視”「この馬のベストパフォーマンスをしよう」

オルフェーヴルの存在にとらわれず「この馬の競馬をしよう」と心掛けた
オルフェーヴルの存在にとらわれず「この馬の競馬をしよう」と心掛けた【写真:中原義史】

 三冠馬同士の一騎討ちに、今年一番の大入りとなった11万7776人(対前年比113.4%)で埋め尽くされた東京競馬場が沸騰した。残り100メートルは、“2頭だけの世界”。そう表現すれば、どこかロマンチックな響きかもしれないが、実際は馬体をぶつけ合い、意地をぶつけ合う、まさに火の出るような壮絶な叩き合い。着差はハナ。マッチレースの軍配は後輩の三冠牝馬・ジェンティルドンナに上がった。

「三冠を勝った馬ですが、本当の走りをまだ感じていませんでした。伸び伸び走って、この馬のすべてを出し切ることができれば、このレースを勝てる自信があった」

 岩田が語った。つまり、このジャパンカップでジェンティルドンナは初めて全能力を出し切ったということだろう。レースもまさにジョッキーの言葉通りの、自信に満ち溢れた正攻法の競馬だった。


 道中は好位の3番手。「馬場状態が良くて、特にインが良かった。枠順は最悪なところでしたけど、馬がよく仕上がっていましたし、53キロと好スタートを生かして、最高の位置取りになりました」。

 ライバルは当然、現役世界最強クラスのオルフェーヴル。しかし、岩田はこの“怪物”を意識してマークするのではなく、まったく別の考えでレースに臨んだという。

「実際のところオルフェーヴルと戦うことに当たって、とにかくジェンティルドンナ自身のレースをしようと考えました。オルフェーヴルを抜きにしたレース、この馬のベストパフォーマンスをしようと考えたんです」

岩田は騎乗停止「ジェンティルドンナを褒めてあげてください」

最後の直線の斜行で後味の悪さは残ったが、岩田は「ジェンティルドンナを褒めてください」
最後の直線の斜行で後味の悪さは残ったが、岩田は「ジェンティルドンナを褒めてください」【写真:中原義史】

 4コーナーまで本当にうまくいった、と岩田。外からオルフェーヴルが一気に進出するが、これに惑わされず、直線に入るのを待って満を持しての追い出し。バテて下がってくるビートブラックと外から迫るオルフェーヴルに挟まれ進路をなくしかけたが、ここからが新女王の真骨頂だ。オルフェーヴルを弾き飛ばしてVロードをこじ開けると、その勢いで怒涛のマッチレースをハナ差勝利。3歳牝馬とは思えない迫力とパワー、そしてド根性だった。


「オルフェーヴルと接触して、いやらしいレースになってしまいました。自分自身がちゃんとエスコートしてこその勝利だと思うんですが、後味の悪いレースになってしまい、本当に申し訳ないです」

 この進路の取り方が強引過ぎたとして、岩田は12月1日から2日まで騎乗停止処分に。この件に関してまず反省の言葉を挙げたが、自分の騎乗がもとで最強牝馬の評価まで下げてはいけないと、こうも付け加えた。

「オルフェーヴルに勝って、3歳牝馬がジャパンカップを勝ったということ、ジェンティルドンナを褒めてあげてください」

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