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エメルソン「日本に再び戻れるのは素敵なこと」
FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2012
01年から05年まで在籍した浦和でも数々のタイトルをチームにもらたしたエメルソン。そんな彼が再び日本のピッチに立つ
01年から05年まで在籍した浦和でも数々のタイトルをチームにもらたしたエメルソン。そんな彼が再び日本のピッチに立つ【写真は共同】

 2000年代前半、Jリーグを席巻した外国人選手と言えば真っ先にこの男の名前が挙がるだろう。エメルソン――コンサドーレ札幌をJ1昇格に導き、01年8月から05年7月まで所属していた浦和レッズではゴールを量産し、得点王にも輝いた。浦和のヤマザキナビスコカップ優勝(03年)、リーグ戦ステージ優勝(04年)は彼の活躍なくしてはありえなかった。卓越したスピードと、爆発的なその得点力は、決定力不足にあえいでいた日本代表に必要とされていたもので、当時は本人も望んだことから日本国籍取得のうわさまでささやかれた。結局、それは立ち消えとなり、エメルソンもカタールへと移籍。その後、話題になったことといえば、経歴詐称疑惑やカタール代表入りに際するトラブルといった悪評ばかりであった。

 

 そんな彼が、日本に戻ってくる。11年に移籍したコリンチャンスでコパ・リベルタドーレスを制し、クラブワールドカップ(W杯)への出場権を手にしたのだ。チームを南米王者に導くゴールを決めるなど、いまだその決定力に衰えはない。「クラブW杯への出場という形で日本に再び戻れるなんて素敵なこと」と話すエメルソンに、コリンチャンスというチーム、大会への思いについて語ってもらった。

キャリアの集大成を迎えていることは間違いない

――自身初のコパ・リベルタドーレス制覇を経験し、34歳(大会開幕日の12月6日が誕生日)でクラブW杯を迎えることになる。今は君のキャリアにおいてどのような瞬間なのだろう?

 

 キャリアの集大成を迎えていることは間違いないね。未来に何が起こるか知ることはできないけど、1998年にサンパウロでデビューして以来、プロとして15年近くもプレーしてきた。これでクラブW杯を勝ち取ることができたら最高だよ。コリンチャンスはこの大会を南米の大会と同等、もしくはそれ以上に困難な挑戦と位置付けている。これが千載一遇のチャンスであることはよく分かっている。だから何としても生かしたいと思っているよ。

 

――南米のクラブはヨーロッパのクラブよりクラブW杯を重視しているとよく言われるのはなぜだろう?

 

 それは恐らく、ヨーロッパのクラブはより継続性があり、選手が1つのクラブで何年もプレーできるからじゃないかな。南米ではそうはいかない。僕らは年の半ばにリベルタドーレスで優勝したけど、その後すでにチームを去った選手(レアンドロ・カスタンやマルキーニョス)もいれば、新たに加わった選手もいる。みな今日はここでプレーしているけど、明日はどこにいるのか誰も分からないんだ。だからクラブW杯でプレーできる機会が訪れた際には、みなそれが唯一無二のチャンスだと考える。そのチャンスが二度とやってこない可能性だって十分にあるからね。

 

――ブラジル勢との決勝ではこれまで常に勝利を収めてきた百戦錬磨のボカ・ジュニオルスを相手に、君はリベルタドーレス決勝の舞台で2ゴールを挙げた。フルミネンセ時代の10年グアラニ戦では26年間も無冠が続いていたクラブの歴史を変える決定的なゴールを決めている。チェルシーとの対戦が予想されるクラブW杯決勝でも、チームに勝利をもたらすゴールを決められると思うかい?

 

 それは壮大な夢だね。ゴールは決めたいけど、現代のフットボールにおいては一歩一歩着実に歩んでいく必要がある。決勝でプレーするためには準決勝を勝ち抜かなければならない。ライバルに敬意を欠かないためにも、まずは準決勝のことを考えなければならないんだ。もちろんチェルシーと対戦できることを望んではいるけど、今からチェルシー戦のことを考えるのは間違っている。

セルヒオ・レビンスキー/Sergio Levinsky
セルヒオ・レビンスキー/Sergio Levinsky

アルゼンチン出身。1982年より記者として活動を始め、89年にブエノス・アイレス大学社会科学学部を卒業。99年には、バルセロナ大学でスポーツ社会学の博士号を取得した。著作に“El Negocio Del Futbol(フットボールビジネス)”、“Maradona - Rebelde Con Causa(マラドーナ、理由ある反抗)”、“El Deporte de Informar(情報伝達としてのスポーツ)”がある。ワールドカップは86年のメキシコ大会を皮切りに、以後すべての大会を取材。現在は、フリーのジャーナリストとして『スポーツナビ』のほか、独誌『キッカー』、アルゼンチン紙『ジョルナーダ』、デンマークのサッカー専門誌『ティップスブラーデット』、スウェーデン紙『アフトンブラーデット』、マドリーDPA(ドイツ通信社)、日本の『ワールドサッカーダイジェスト』などに寄稿

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