4着トレイルブレイザーが示した日本馬の高い水準=BCターフ回顧

JRA-VAN

トレイルブレイザー、G1自己最高着順をマーク

米国競馬のBCターフで4着に終わったトレイルブレイザーと武豊騎手=サンタアニタパーク競馬場 【写真は共同】

 日本から参戦したトレイルブレイザー(牡5、父ゼンノロブロイ)。レース前日朝、調教前の運動中に暴れて左後肢蹄冠部に外傷を負い、その日の馬場入りを中止するというアクシデントがあったものの、幸いにして大事には至らず、今年で29回目となるG1ブリーダーズCターフ(芝12ハロン)に初めて出走する日本調教馬となることができた。

 オッズ7.0倍の4番人気に推されたトレイルブイレイザーは、大外12番枠からスタート。鞍上・武豊騎手の巧みな誘導のもと、先行馬4頭を先にやり過ごしつつ内に入り、5番手という絶好のポジションを取ることができた。3コーナー手前からレースが動き出すと、トレイルブレイザーは外目を通って進出し、3〜4コーナー中間では先頭に迫る勢いで直線へ。ところが、前半3番手で競馬をしていたリトルマイク(セン5、父スパニッシュエクスプレス、18.3倍の6番人気)を捉えることができず、さらにゴール前に来て、前半は後方にいた1番人気(3.4倍)のポイントオブエントリー(牡4、父ダイナフォーマー)と2番人気(4.4倍)のセントニコラスアビー(牡5、父モンジュー)に差され、最終的には勝ち馬から2馬身1/4差の4着に終わった。

 勝てなかったのは残念だが、昨年のG1ジャパンC(芝2400m)と並ぶG1における自己最高着順をアウェーでマーク。日本のこの路線における水準の高さは、十分に示すことができた内容だった。

リトルマイクは驚きの激走

 勝ったリトルマイクは、昨シ−ズンはマイル路線で3つのG3重賞を制していた馬だ。5月に距離9ハロンのG1ウッドフォードリザーヴ・ターフクラシックでG1初制覇を果たした後、8月には距離10ハロンのG1アーリントンミリオン(芝10ハロン)制覇と、距離を伸ばして実績を積み重ねてきたが、初めて12ハロンの距離に挑んだ前走G1ジョーハーシュ・ターフクラシック(芝12ハロン)では、スタミナ不足を露呈する競馬で勝馬ポイントオブエントリーから28馬身も離れた5着に大敗。ブリーダーズCは当初、マイルに出走するとみられていただけに、驚きの激走と言えそうである。

(文・合田直弘/提供・JRA−VAN)
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