前哨戦快勝オルフェーヴル、前年凱旋門賞馬に並ぶ支持 JRA−VAN 合田直弘のフォワ賞回顧

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前半超スロー、口を割って行きたがる素振りも……

凱旋門賞の前哨戦となるフォア賞で快勝したオルフェーヴル。フランスでの評価も急上昇した 【Photo:PanoramiC/アフロ】

 本番と同コース・同距離で行われる、凱旋門賞へ向けた古馬の牡馬のための前哨戦であるGIIフォア賞を、日本から参戦のオルフェーヴル(牡4=栗東・池江厩舎、父ステイゴールド)がきっちりと勝ち上がり、10月7日に行われる欧州2400m路線の大一番へ、有力馬の1頭として臨むことになった。

 そうでなくても前半はスローで流れることが多いのがフランスの競馬だが、5頭立てとなった出走メンバーの中に典型的な逃げ馬がおらず、ゲートの出が最も速かったオルフェーヴルの帯同馬アヴェンティーノ(牡8=池江厩舎、父ジャングルポケット)がハナを切ることになったが、1400mの通過ラップが1分36秒34という超スローペースとなり、後方に控える競馬となったオルフェーヴルはしばしば口を割り、頭を上げて行きたがる素振りを見せた。だが、この日が初コンビだったクリストフ・スミヨン騎手はがっちりとオルヴェーヴルを押さえ込み、脚を溜めてレース終盤の勝負所を迎えることになった。

オッズ5倍、前売り1番人気に急上昇

 残り1000mを切る頃からレースはペースアップし、馬群は直線へ。内ラチに沿って進撃を開始したオルフェーヴルのために、逃げていたアヴェンティーノがラチ沿いに1頭分の進路を開けると、ラチとの間を通ってオルフェーヴルが先頭に立ち、そのまま後続の追撃を封じ込めて優勝。3番手から伸びた、この路線のGI・3勝馬メアンドル(牡4、父スリックリー)が1馬身差の2着で、2着馬から首差の3着が道中2番手から流れ込んだジョシュアツリー(牡5、父モンジュー)だった。

 この結果を受け、大手ブックメーカーのラドブロークスやウィリアムヒルは、凱旋門賞へ向けた前売りでオルフェーヴルにオッズ5倍を提示。昨年に続く連覇を目指すデインドリーム(牝4、父ロミタス)と横並びの1番人気に支持することになった。

(文・合田直弘/提供・JRA−VAN)
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