オルフェーヴルの瞬発力、仏国をあっと言わせるか=フォア賞展望

JRA-VAN

残り500m付近から「ヨーイドン」の競馬になれば

凱旋門賞への前哨戦フォア賞に挑むオルフェーヴル、仏国をあっと言わせる快走を見せるか 【スポーツナビ】

 本番と同コース・同距離で行われる、凱旋門賞へ向けた古馬の前哨戦GIIフォア賞(日本時間9月16日、ロンシャン競馬場2400メートル芝)。日本の競馬関係者にとって悲願の凱旋門賞制覇を目指して渡仏中の、オルフェーヴル(牡4=栗東・池江厩舎、父ステイゴールド)が出走する。想定外のことが起こりがちと言われるアウェーでの戦いだが、8月25日の現地到着以降、抜群の動きと報じられた9月12日の追い切りまで、極めてスムーズに調整が進められており、まずは能力を発揮できる状態で出走できそうなのは何よりだ。

 そうでなくても前半はスローに流れることが多い仏国の競馬だが、大レースの前哨戦になるとことさらで、フォワ賞前日にカラで行われるGI愛セントレジャー(芝14F=約2800メートル)とダブル登録しているトレジャービーチ(牡4、父ガリレオ)と、そのペースメーカーのロビンフッド(牡4、父ガリレオ)がこちらに回ってきたとしても、それほど速い流れにはならないはずだ。4コーナーまでゆっくりと流れて、残り500m付近から「ヨーイドン」の競馬になれば、出走想定メンバーの中で頭抜けた瞬発力を持っているのがオルフェーヴルだけに、ここは仏国の関係者とファンをあっと言わせる切れ味を見せて勝利を収め、有力馬の1頭として本番の凱旋門賞に向かうことになるはずだ。

相手はGI・3勝のメアンドルだが……

 瞬発力という点でオルフェーヴルに次ぐ存在と見られていた、昨年のGI仏ダービー(芝2100m)勝ち馬リライアブルマン(牡4、父ダラカニ)が回避。GIII連勝中の上がり馬で、凱旋門賞の前売りでも穴人気となっていたノーリスクアットオール(牡5、父マイリスク)も、故障発生のためここは回避(本番も出走は難しい状況と言われている)となると、オルフェーヴルの相手は、この路線でGI・3勝の実績を誇るメアンドル(牡4、父スリックリー)となろう。ただし、この馬は叩き良化型で、昨年も秋初戦のGIIニエル賞では、2着とは言えリライアブルマンに2馬身差の完敗を喫しており、今年もここはあくまでも叩き台として使ってくると見るべきであろう。

(文・合田直弘/提供・JRA−VAN)
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