イケシオが1次リーグ敗退、潮田「3試合もできたことはすごく幸せ」=試合後コメント

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1次リーグ敗退が決まり、イケシオのロンドン五輪での戦いは幕を閉じた 【写真:築田純/アフロスポーツ】

 ロンドン五輪のバドミントン混合ダブルス1次リーグが31日(現地時間)に行われ、B組の池田信太郎、潮田玲子(ともに日本ユニシス)組は、ヨアヒム・フィッシャー、クリスティナ・ペデルセン組(デンマーク)に0−2(11−21、10−21)で敗戦。通算成績1勝2敗でB組の2位以内に入ることができず、8強入りを逃した。

 以下は、試合後の池田と潮田のコメント。

池田「パフォーマンスに関してはすごく残念」

――最終戦を終えて、率直な感想は?

池田 3戦を通して結果は1勝2敗で、最終的には多分(次のステージに)上がれないとは思うんですけど、北京の時は1勝もできなかったので、まずは1勝できたことはうれしい。

 うれしいと思うんですけど、3戦を通してなかなか僕の仕事をできず、リズムよく試合ができなくて、シャトルのコントロールだったり、いつもできていることが難しくて。どうにかして修正していこうとずっと思っていたんですけど、最後まで崩れっぱなしで、自分のパフォーマンスに関してはすごく残念な気持ち。

(五輪前の)レースの期間中、こうしたプレーはなかったと思うし、もっと安定したプレーをいつも絶対に出せていた。そういう自信が第1戦を終えて少しずつ崩れてきて、何かかみ合わない部分が少しずつできてきた。悔しい気持ちは絶対にしたくないと思っていたんですけど。

潮田 まだ終わったという実感はないんですけど、終わったんですよね。悔しいですけど、でも何かこの舞台に帰ってこれたというのが私には大きくて。もちろん、いいパフォーマンスもしたかったし、もっともっと善戦したかったんですけど、こうやって4年間一緒に戦ってこれて、またオリンピックという最高の舞台を味わえたことは素直に良かったな、と今でも思っています。

――潮田選手は「悔いのない戦いを」とずっと言ってきたと思うが、それはできたか?

潮田 うーん、そうですね。もっと良いパフォーマンスを本当はできたと思うんですけど、でもやっぱり、これがオリンピックだと思うんですよね。なかなか良いプレーをさせてもらえないというか。本当に大舞台でベストのプレーをするのは難しくて。こういうのも含めて自分の実力で、それはもう受け入れるしかないのかなというふうに思います。

――池田選手は悔いが残ってしまった?

池田 残っちゃったわけじゃないんですけど。さっき潮田が言ったように、このオリンピックってコートに立たないと(分からないことがある)。この雰囲気っていうのは、練習では作り出せないから。

 まあ、あとひとつ思ったのは、ミックスって難しいというか。今まで勝つことも難しかったし、一生懸命に頑張ってきたんですけど、やっぱりこうやって立ってみて、難しさをすごく感じたし、これから(日本の)ミックスのレベルをもっと上げていかないと、オリンピックでは多分勝てないと思う。今日の相手とやって、あらためて思った。

 世界ランク4位(※7月26日付の世界ランクでは3位。今大会は第4シード)にもなれば、こういう舞台で7割、8割の力は出してくる。それでこっちが本当に良いパフォーマンスを出さないと試合にならないから。そういう難しさも感じたので。悔いが残るというか、強いなというのをあらためて痛感させられた気持ち。

潮田「感謝の気持ちで最後の大会を迎えたい」

――ミックスを組んでからのことで、いろいろ思い出すこともあった?

池田 試合をしているときに思い出すことはないですけど、ここがゴール地点だと思ってきたし、ここでどういう試合をするかが4年間頑張ってきたことだと思っていた。すごく自分にも期待していた部分もあった。でもやっぱり、舞台というのは本当に一度しかないし、4年に1回だから、自分の力を120(パーセント)出すことって難しいと思う。

 難しさも感じさせられたし、こういう舞台で良いプレーができたら、どれぐらい気持ちいいんだろうなとも思ったし。でも長い間、潮田と一緒に頑張ってきたから、こういう舞台に立つことも本当に厳しいという状況もあったのでね、去年は。ここに来て3試合できたことが良い経験になりました。

潮田 何か今日、試合前に母親とちょっとメールをしていたんですけど、「どんな気分?」みたいな感じで言われて。「元気だよ。最後だし、4年分の集大成だよね」みたいな話をしていた。「とにかく、どんな結果でも元気にコートに立つから」というような話をしたんですけど、信太郎さんも言ったように、この舞台にさえ届かないかもしれないというときもあった。

 そう考えたら、ここで3試合もできたことはすごく幸せでしたし、こういう極限の緊張感とかプレッシャーとか、もう普通に生きていたら感じられない感情というのも感じて、こうやってプレッシャーを感じながら戦うのも最後なんだなとか。そういうのは、ちょっと思いました。

――やり残したことなく引退できるという気持ちになれている?

潮田 そうですね。4年前よりは気持ち的にもスッキリしていますし、今回、1戦目で負けた時に本当にたくさんの方々があらためて励ましてくれて、「まだまだいけるよ、頑張ってね」って。それに救われた自分もいて、残りはあと、ジャパンオープンがあるんですけど、本当に日本のファンの皆さんの応援で心を奮い立たせて2戦目とか勝つこともできましたし、本当に感謝の気持ちで最後の大会を迎えたいなって思っています。

――五輪はこれが最後という寂しさはない?

潮田 いや、ありますよ、それは(笑)。「終わったんだな」とか「もうこの舞台に一生立つことないんだな」とか。もちろん、寂しさはゼロではないですけど、でもやってきたことに、もう悔いはないかなというふうには思います。

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