超高校級DF植田を筆頭にタレントそろう大会=インターハイ2012展望
注目のタレントが多くそろう大会
今大会注目度ナンバーワンのDF植田、長身を生かしたヘディングが武器 【安藤隆人】
今大会はタレントぞろいの大会と言っていい。宮市亮(中京大中京→アーセナル)、柴崎岳(青森山田→鹿島アントラーズ)、小島秀仁(前橋育英→浦和レッズ)、昌子源(米子北→鹿島)といったプラチナ世代ほどではないが、将来が楽しみなタレントたちが集結する。
今大会の注目選手には、最高学年となった植田直通(大津)、室屋成(青森山田)といった昨年のメキシコU−17ワールドカップ(W杯)組を筆頭に、谷村憲一(盛岡商)、小塚和季(帝京長岡)、田村翔太、浅野拓磨(共に四日市中央工)、渡辺隼(静岡学園)、林大貴(立正大淞南)らが挙げられる。
J複数クラブから熱視線を受ける大津・植田
この長所は世界でも実証済みだ。U−17W杯では不動のセンターバックとして、前5試合にフル出場。準々決勝のブラジル戦を含め、黒人選手が多いフランス、ジャマイカのアタッカー陣を相手に、空中戦ではほとんど負けなかった。
もちろん、課題もある。「苦手なところは技術面ですね。まだ技術が全然足りないので、ビルドアップ能力を高めていきたいですね」と本人が語るように、ビルドアップやカバーリングなどの守備の細かい技術はまだ習得中だ。しかし、見るたびにその力は向上しており、全国レベルの大会やU−17W杯、U−19日本代表の遠征などを経て、しっかりと経験を積み重ねられている。
今年はキャプテンに就任し、Jリーグの複数球団がしのぎを削る激しい争奪戦の渦中にあるが、「今はインターハイを獲ることしか考えていない。目標は『全国制覇』のみ。そこはもう大前提だと思っています」と、優勝への意気込みを語る。
相当の負けず嫌いで、勝負事は勝つことにこだわる。このメンタリティーもプロ向きだ。だからこそ、相手が自分より実力が上であっても、まったく臆することなく向かっていき、結果として自分の技術を向上させている。高校ナンバーワンのセンターバックは、この夏でさらにたくましく成長してくれるはずだ。