フェラーリとレッドブルが優勝争いの中心か=F1第10戦ドイツGP見どころ

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今年の舞台はホッケンハイムリンク

今年のドイツGPの舞台となるホッケンハイムリンク。追い抜きも多く見られるかもしれない 【Bongarts/Getty Images】

 ニュルブルクリンクとホッケンハイムリンク、2つのサーキットで交互に開催されているF1ドイツGP。今週末に行われる今年のドイツGPは、ホッケンハイムリンクが舞台となる。

 ホッケンハイムリンクは、1930年代にオープンした伝統あるサーキット。以前は森を駆け抜ける非常に長いストレートと、低速のシケインをつなげたとても高速なレイアウトになっていた。しかし、2002年のレースを前に大幅なコース改修を受け、長いストレートは姿を消し、近代的なサーキットに生まれ変わった。

 新レイアウトは、旧レイアウトのコース序盤と終盤をつないだような形になっており、以前ほど直線重視のセッティングが施されることはなくなった。このため、クルマを地面へ押し付けるダウンフォースを以前よりも多くしたセッティングになり、結果として各コーナーの通過スピードが上がっている。

 タイヤプライヤーのピレリがホッケンハイムへ持ち込むタイヤは、4種類あるコンパウンドのうち、中間の硬さであるソフトとミディアム。ソフトはタイヤ側面のロゴなどが黄色、ミディアムはロゴなどが白で書かれている。決勝では、雨用のタイヤを使わない限り、ソフトとミディアム両方のタイヤを使用しなければならない。また、フリー走行では各チームに試験用の新型ハード側タイヤも供給され、今後に向けたデータ収集も行われる予定だ。

追い抜きが可能なサーキット

 コース上での追い抜きが難しくなった近代F1だが、ホッケンハイムは追い抜きが可能なサーキットでもある。最も抜きやすいのは、コース改修で新設された6コーナーのヘアピン。左にゆるくカーブした実質のストレート区間後にあり、ホッケンハイムで一番追い抜きが見られる場所になっている。

 また、2コーナーで追い抜きが見られることもある。さらに、もし2コーナーで抜くことができなくても、ここで前を走るクルマにプレッシャーをかけ、相手のミスを誘うことで、続く3、4コーナーや実質のストレート区間になっている5コーナーの通過スピードが遅くなり、6コーナーのヘアピンで抜くということも可能だ。

 DRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)を決勝で使用できるDRSゾーンも5コーナーのストレート区間に設置されるため、今年はここが決勝での注目ポイントになりそうだ。急激な性能低下を起こすピレリタイヤの特性により、例年以上に追い抜きが多くなっている今季F1。今年のドイツGPは、これまで以上に追い抜きの多いレースになるかもしれない。

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