鹿児島は神村学園が大本命、福岡・佐賀・沖縄は混戦=九州・沖縄地区地方大会の見どころ
全国に先駆けて開幕した沖縄大会。写真は開会式で、選手宣誓する具志川商高の小渡心太郎主将=16日午前、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇 【写真は共同】
スラッガー・武田のいる自由ケ丘高が本命か=福岡
5月のNHK旗を制した筑陽学園高は、長身左腕の黒川ラフィーが安定。昨秋の九州ベスト8・福岡工大城東高もプロ注目の笠原大芽を擁する。共に、ここ一番での勝負強さが身につけば悲願達成の可能性も十分だ。
昨夏の覇者・九州国際大付高は、主将となって選抜準優勝旗を返還した龍幸之介ら甲子園経験者がチームを引っ張る。エース左腕の大江遥がどれだけ復調した姿を見せられるか。森雄大、野原総太と左右の注目投手二枚を擁する東福岡高が不気味な存在。
そのほか、秋3位の大牟田高、4位で140キロ右腕・占部雄太を擁する育徳館高、久留米商高、西日本短大附高、飯塚高などが混戦模様に拍車をかけられるか。
シード校を中心に好カードが続出=佐賀
春優勝の佐賀北高は5年ぶりの夏を目指すが、ノーシードながら春の決勝で戦った佐賀工高と初戦で激突することになった。
昨夏の覇者・唐津商高は、甲子園を経験した佐々木健や松本晃らが残るが、今年はノーシード。初戦でシード校の伊万里農林高と戦うことになった。連覇へ向けては、いきなりの試練となる。
そんな中、現世代で安定感を発揮しているのが鳥栖高。エースの初瀬耕輔は、春の九州大会で2試合22個の三振を奪った好投手だ。
昨年の大会で旋風を巻き起こした早稲田佐賀高が創部3年目で初の甲子園を目指す。毎年のように優勝候補に挙げられる龍谷高もエース野中亨輔を中心に今年こそ頂点奪取に燃える。
これらに、佐賀学園高、佐賀商高といった伝統校が絡んでこられるか。
秋春、NHK杯を制した創成館高が勢いに乗る=長崎
追う一番手は、NHK杯の予選で創成館高を破った長崎日大高。正林大樹、石場圭らを中心とした強力打線で夏の大会での強さを見せる。
清峰高は3年ぶりの甲子園を狙う。NHK杯では決勝まで進出し、存在感を示してきた。
大本命の創成館高に3度の公式戦全てで敗れた佐世保実高も巻き返しを狙う。そのほか、エース・西川賢弥ら好投手を擁する佐世保工高、九州文化学園高、昨夏の覇者・海星高、波佐見高、長崎商高なども虎視眈々(たんたん)と頂点を目指す。
九州学院高と熊本工高が2強を形成=熊本
そのライバル・熊本工高は春の九州大会で準優勝。増田凌也、木村方哉ら3年生投手陣が台頭し、試合巧者ぶりを発揮する。
鎮西高はRKK旗で九州学院高を破り、そのまま優勝まで突っ走った。左腕の唐田幸季、攻守の要・諸永秀幸を中心に2強に肉薄できるか。
昨夏の覇者・専大玉名高はノーシードになり、鎮西高と同じブロックに入った。甲子園で先発した江藤秀樹がチームに残り、連覇を目指す。東海大星翔高は、東海大二から今春校名変更。そのほか、熊本商高、秀岳館高、済々黌高、必由館高あたりも2強を脅かす戦い方ができれば面白い大会となる。