最初で最後の兄弟タッグが引退試合に 征矢匠、アゴの状態が完治せずに5月31日付けで引退
内田雅之社長(右)とともに記者会見に臨んだ征矢匠 【全日本プロレス】
昨年の3月に兄・学と対戦した際にアゴを骨折した匠。その後、約5カ月間の長期欠場を余儀なくされた。8月には復帰し、その後は諏訪魔と近藤修司のチーム・ディストラクションに加入。諏訪魔のパートナーとして、『世界最強タッグ決定リーグ戦』やアジアタッグ王座挑戦など、最前線で闘っていたが、アゴの具合は治るどころか、悪化する一方だった。
無念のドクターストップで引退という苦渋の決断
無念のドクターストップで引退を余儀なくされた征矢匠(右)。兄・学(左)とは最初で最後の兄弟タッグとなった 【t.SAKUMA】
「11〜12月ぐらいから調子が良くなくて、3月にレントゲンを撮ったんですが、プレートが欠けていて、外さないといけない状態になり、それでドクターストップがかかりました。短い期間でしたけど、充実したプロレス生活を送れたと思っています。悔いはありません」と語った匠。『チャンピオン・カーニバル』中にヒザを負傷し、欠場していた期間に、両親や兄に相談。悩んだ末に将来のことを考え、引退を決断したという。
一番の思い出は3.20両国でのアジアタッグ戦
一番の思い出は諏訪魔とタッグを組み、関本&岡林組と対戦したアジアタッグ戦だ 【t.SAKUMA】
今後の予定は未定ということだが、「ゆっくり時間をかけて見つけようと思っています」と前向きな匠。「将来有望な人材だったので、全日本としてもダメージが大きい」と語った内田社長も、「うちにはスポーツジムもありますし、門戸は広げると伝えています」と語り、必要とあらばバックアップしていくつもりだ。
なお、改めての引退セレモニー等は行わない予定。「ヒザも完治してないですし、昨日の試合もできるかどうかっていう状態でしたから。最後だということで兄弟タッグを組んだんですけど、あれがお別れの試合だと認識してくれれば」と、最初で最後の兄弟タッグが引退試合ということになる。
最後に「短い間でしたけど、ありがとうございました」とファンに感謝の言葉を述べた匠。第二の人生に向けて、一歩を踏み出した。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ