レッドブルが秘密兵器導入で挽回を期す=F1第3戦中国GP見どころ

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不完全燃焼に終わった開幕2戦から巻き返しを狙うレッドブルのベッテル 【写真:レッドブル】

 2連覇中の王者レッドブルが、優勝争いに加われない波乱で幕を開けた今季のF1世界選手権。第2戦マレーシアGPでは、開幕前から苦戦が予想されたフェラーリのフェルナンド・アロンソと、中堅チームであるザウバーのセルジオ・ペレスが優勝を争うという予想外の展開となった。第3戦中国GPで待っているのはレッドブルの逆襲か、さらなる波乱か。

長さ1キロ以上のバックストレートが追い抜きのポイント

 中国GPが行われるのは、上海インターナショナル・サーキット。前戦マレーシアGPが行われたセパンと同じく、ヘルマン・ティルケが設計を担当している。このコースで大きな特徴になっているのは1コーナー。非常に長く、大きく回りこむコーナーだが、徐々にコーナーの半径が小さくなるため、コーナーを回りながらの減速が必要な難しいコーナーだ。また、12から13コーナーにかけても大きく回りこむコーナーであり、タイヤに大きな負荷がかかる。

 バックストレートは長さが1キロ以上あり、ヘアピンの14コーナーにつながっていることから、この14コーナーが追い抜きのチャンスになる。決勝でDRS(可変リアウイング)を使用できる区間DRSゾーンも、バックストレートに設定される。

 タイヤサプライヤーのピレリが中国GPに持ち込むドライタイヤは、4種類あるコンパウンドの中で中間の軟らかさであるソフトとミディアム。ソフトはタイヤ側面のロゴやブランド名が黄色、ミディアムは白で書かれている。決勝では、雨用のタイヤを使用しない限り、2種類のドライタイヤ両方を使わなければならない。

クルマの総合力が問われるコース

 上海には、低速から高速のコーナーがそろっており、長いストレートもあることから、クルマのセッティングが難しいコースだ。バックストレートの終わりにあるヘアピンでは追い抜きが可能なため、ストレートでのスピードを犠牲にすることはできない。しかし、高速コーナーも存在していることを考えると、ストレートでの最高速と、高速コーナーでの空力によるダウンフォースの両方を高い次元で両立させる必要がある。また、低速コーナーもあるため、小さいコーナーから素早く加速する性能も高くなければならない。

 つまり、ある特定の性能だけではなく、クルマの総合力が問われることになり、いずれかの部分を犠牲にすることなく、妥協点を見いだすことが必要だ。その妥協点を最も高い次元に設定できたクルマが、上海で最速のクルマになるだろう。

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