開花し始めたアルゼンチン代表のメッシ
代表の絶対的なリーダーとなったメッシ
サベーラ監督(左)がようやく、メッシの才能を生かせる形を見いだし始めた 【写真:AP/アフロ】
大人の顔つきになってきたメッシは今、アルゼンチン代表の絶対的なリーダーとなった。チームはそんな彼を全面的にサポートしており、これまでキャプテンとして口を開いてきたマスチェラーノも、その役割をメッシに任せて口を閉じるようになった。
現在、代表チームのマネージャーを務めるカルロス・サルバドール・ビラルドは、監督として臨んだ1986年のW杯・メキシコ大会で、それまでキャプテンを務めたダニエル・パサレラではなく、ディエゴ・マラドーナにチームの全権を託して優勝を成し遂げた。はたしてサベーラは、師の成功から学んだまな弟子となるのだろうか。
あの大会でマラドーナが付けたキャプテンマークは、彼が世界の頂点に登りつめる一因となった。選手にはそれぞれ違った個性があるとはいえ、それがメッシには当てはまらないとも思えない。むしろその逆で、キャプテンマークはメッシに、これまで以上の安定感を与えるとともに、バルセロナと同じパフォーマンスを見せなければならないというプレッシャーを取り除く役割を果たしたように思える。
3−1の勝利に加え、今回のスイス戦では、いくつかの興味深い発見が得られた。サベーラは落ち着いた心境で、帰国の途に就いたことだろう。
<了>
(翻訳:工藤拓)