川内、目標は2時間7分台 ゲブレシラシエには恐縮=東京マラソン2012・招待選手記者会見

スポーツナビ

26日の大会本番を前に抱負を語った、川内(右)、ゲブレシラシエ(中央)ら 【スポーツナビ】

 東京マラソンの招待選手記者会見が24日、都内ホテルで行われ、公務員ランナーの川内優輝(埼玉県庁)、前世界記録保持者のハイレ・ゲブレシラシエ(エチオピア)らが意気込みを語った。東京マラソンはロンドン五輪の男子選考会を兼ねており、世界トップクラスのハイレベルなレースと同時に、日本人選手の争いにも注目が集まる。

 前回大会で日本人トップの3位に入り、一躍“市民ランナーの星”として脚光を浴びることになった川内は今大会、五輪代表の有力候補として走る。目標タイムを尋ねられた川内は「2時間7分台」と明言。「順調に練習を積めている。世界陸上が終わってからこの大会のために半年間かけてやってきた。その成果を発揮したい」と意欲を見せた。

 その川内と並んで登壇した“皇帝”ゲブレシラシエは、昨年エントリーしながらも棄権したことを謝罪し、「現在のコンディションはいい。日本に来てマラソンを走ること、それ自体が重要なこと。去年のような天気であれば素晴らしい。日曜日(26日)の天気は悪くないと聞いている」と笑顔で話した。ゲブレシラシエは会見中、隣の川内と肩を組むなど終始リラックスした表情。一方の川内は「大変光栄です。恐れ多い」と恐縮しきりだった。

 東京マラソンは26日、午前9時10分スタート。東京都庁前から東京ビッグサイトまでの42.195キロのコースで行われる。

 以下、出場選手(男子)のコメント要旨。

川内「この大会のために半年間かけてやってきた」

藤原新(東京陸協)

 東京マラソンに出場できることをうれしく思います。現在のコンディションは非常にいいです。今までの僕のレースを振り返ると、当たりか外れか、開けてみないと分からないというレースが続いたんですけど、今回に関しては大丈夫です。そういう練習ができてきた。勝負勘も十分さえていると思います。五輪選考ということですが、その意識はあえて抑えて、30キロ以降からじわじわ意識していきたいなと。スタートラインにつく時点ではリラックスして、その時点では自己ベストを意識して、そのために練習してきたので。現時点では自己ベストとしか言えないですけど、30キロ以降で楽しいレースがお見せできればいいなと思います。

ビクトル・ロスリン(スイス)

 4年間いろいろなことがあって私の人生が変わりましたが、特に2009年には困難な状況に直面しました。非常に大きな問題でした。(病気で)死に近づく思いもしました。10年にはヨーロッパのタイトル、12年はすでに素晴らしい年となっています。というのも、10日前に娘が生まれ、父親になりました。これは本当にモチベーションになります。再び私の大好きな東京で走る意気込みを与えてくれました。今回は準備も整っています。非常にいい練習がケニヤできました。最後にスイスでも直前練習をやっています。妻が妊娠していたので、それに付き添いもしていました。これからはいいレースをしていけたらと思います。第2グループが自分のポジションになると思うので、そのグループで頑張っていきたい。2時間7分23秒よりもよい記録を出していければと思います。

ハイレ・ゲブレシラシエ(エチオピア)

 去年はすみませんでした。去年のこと(大会直前に棄権)があったので、ここ3週間はちゃんとしたトレーニングをしませんでした。また転んでしまうといけないので。コンディションは非常にいい。日本に来てマラソンを走ること、それ自体が重要なことです。その理由としては日本ではマラソンがひとつのカルチャー、伝統になっています。2番目には東京に来ると、1964年東京五輪のアベベの記録のことを言う人が多い。ですから日本に来て、日本のレースに勝つことは非常に素晴らしいこと。去年のような天気であれば素晴らしいと思います。日曜日(26日)の天気は悪くないと聞いています。

川内優輝(埼玉県庁)

 順調に練習を積めていると思います。世界陸上(11年9月・韓国)が終わってからこの大会のために半年間かけてやってきました。何とかその成果を発揮したいと思います。以前から言っているように、2時間7分台という記録を目標にしたいと思います。周りの選手はもっと早いタイムを狙ってくるかもしれませんが、自分としては平常心を持って2時間7分台を狙うと。昨年は藤原新さんがたぶん2時間7分台と言っていたと思うんですけど、今回は明言しなかったので、僕は2時間7分台と明言したいと思います。

ジャフレッド・キプチュンバ(ケニア)

 トレーニングは順調でした。招待いただいたことに大変感謝し、うれしく思います。目標は、初めて東京に来るのでいいランニングができればと思います。いい順位、いいタイムが出せればと。いい記録を日本で達成したいと思います。

藤原正和(Honda)

 昨年はゲブレシラシエが来れないということでショックで熱を出してしまいました。今年は無事、たどり着けました(笑)。トレーニングは順調にやっています。26日はしっかり走りたいと思います。目標タイムは特に自分の中で設定していません。流れの中で走り切れればなと。いい選手がそろっているので、しっかり頑張りたいと思います。

ハイル・メコネン(エチオピア)

 2011年東京マラソンに勝って大変うれしく思いました。今年も順調なランニングができると思います。足も非常に強くなっていて、いいタイムが出せると思います。

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