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バルサの毒薬を飲んだサントス
敗北を説明する言葉はない

ピッチの中ではアルサッドと同じ扱い

シャビ(左)に早々と追加点を奪われた時点で、サントスは息絶える寸前に。何もできず、耐えるしかなかった
シャビ(左)に早々と追加点を奪われた時点で、サントスは息絶える寸前に。何もできず、耐えるしかなかった【写真は共同】

 バルセロナの毒薬にサントスもやられた。しかも、この毒薬はじわじわでなく、あっという間に効き目が回った。開始わずか24分で2点を失い、ラマーリョ監督率いるサントスは息が途絶える寸前までいってしまったのだから。0−4というスコアはもちろんのこと、試合内容を見てみるとバルセロナの71%というボール支配率は、まさに圧巻だった。バルセロナはサントスのはるかに上にいた。


 試合前、グアルディオラ監督はサントスを称賛していたが、試合が始まれば、ピッチの中で起きていたことはアルサッドと同じ扱いにすぎなかった。バルセロナというチームは、相手がどうであれ、高貴で非の打ちどころがないサッカーを展開するということだ。いくら自分たちが優勢を誇っていると分かっていても、決して手を抜かないからこそ、誰もがひきつけられる。サントスに対しても同じだった。サントスを全く自由にさせないやり方を熟知し、それを実行した。


 グアルディオラ監督がとったのは3−7−0。FWを置かず、MFを7人並べるという戦術だ。FWのペドロとアレクシス・サンチェスを使わず、MFのセスク、チアゴを投入したのは、パスワークに優れた選手を配置し、常にボールポゼッションで優位に立つためだった。見事に、バルセロナはサントスの守備を乱しに乱し、翻ろうした。

手も足も出ないままじっと耐えるしかなかった

 もちろん、ラマーリョ監督も、試合が始まる前に可能性を投げ出していたわけではない。サンパウロでブラジル全国選手権3連覇を達成した時のように、3バックを採用して3−5−2で対抗した。エラーノを外し、左サイドバックのレオを中盤のサイドに置くことで、スペースを埋めようとしたのだ。一瞬のチャンスで何とか得点を狙う作戦は惜しい場面もあった。メッシが17分に先制ゴールを決める前、2度チャンスがあったのだが、いずれもネイマールがボールを持ち過ぎて機会を失った。


 24分、シャビが追加点を決め、ほぼ試合の行方が決まったころ、ラマーリョ監督はまるで、もうなすすべなしと言わんばかりにベンチに座り、動くこともなくなった。前半終了間際にセスクに3点目を奪われ、息の根が絶えたも同然だった。こうなると、もうバルセロナの独壇場だった。サントスは手も足も出ないままじっと耐えるしかなかったのだから。この調子でいけば、後半いったいどこまで点が入ってしまうのか。サントス側はどれほどの恐怖を感じたことだろう。


 幸いなことにというべきか、後半になるとバルセロナはもう必死にゴールを稼ぐ必要がなかったため、サントスのGKラファエウのファインセーブもあって膨大な失点はまぬがれた。だが、それでも1人だけそれを破る選手がいた。

 やはり、メッシだった。サントスのディフェンスラインを軽々と抜き、GKとの1対1では、あっさりとドリブルでラファエウを置き去りにして4点目を決めた。バルセロナの驚異的な強さを受け止めることが、どれほどつらい作業だったことか……。バルセロナははいかにシンプルで、美しく、効率的にサッカーをすればいいのか、最高のお手本を見せてくれた。

ルイス・アウグスト・モナコ/LUIS AUGUSTO MONACO

エスタード・デ・サンパウログループ『ジョルナウ・ダ・タルデ(Jornal da Tarde)』紙のスポーツ部編集長。ジャーナリスト歴20年以上、これまでにワールドカップ、五輪の取材をしてきた。ブラジルで最も評価の高いスポーツニュースを流す同紙のスポーツ面編集長として手腕を振るう。2011年9月、ネイマールとバルセロナとの密約のスクープは、ブラジル中の話題になった

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