グアルディオラ監督「伝説として語られるように」=バルセロナ監督 決勝後会見

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優勝を果たし胴上げされるバルセロナのグアルディオラ監督=日産スタジアム 【共同】

 サッカーのクラブ世界一を決めるクラブワールドカップ(W杯)決勝が18日、横浜国際総合競技場で行われ、欧州チャンピオンのバルセロナが南米王者のサントスを4−0で下し、2年ぶり2度目の頂点に立った。
 バルセロナはメッシのゴールで先制すると、シャビ、セスクが立て続けに決め、前半のうちに3点をリード。後半に入ってもメッシがこの日2点目を奪い、サントスをまったく寄せつけずに圧勝した。試合後、バルセロナのグアルディオラ監督はタイトル獲得に安堵(あんど)し、偉業を成し遂げた選手たちをたたえた。特に、2ゴールを挙げたメッシについては「アーティストのように、頭に思い描いたことをそのままプレーしていた」と絶賛した。

前半の試合内容にはとても満足している

――ロッカールームでは今、どんな雰囲気か?

 みんな音楽を聞いていた。そしてカップと一緒に写真を撮っていた。今日の試合、特に前半の試合内容にはとても満足している。サントスのチャンスをつぶすことができて、ガンソとネイマールのコンビネーションも機能させなかった。
 ここまで来るのは本当に大変だった。チャンピオンズリーグ(CL)に勝たないとここには来られない。ここでひとつのサイクルが終わるわけだが、本当にうれしく思う。この世代の選手たちは本当に素晴らしい。なかなか手にするのが難しいタイトルを勝ち取ったのだから。われわれの選手たちを褒めたい。関係者の皆さんにも、心から感謝したい。

――今日の試合は3−7−0というフォーメーションだったわけだが、このシステムは(今後も)機能するか?

 本当に3−7−0だったのだろうか? よく分からない。単なる数字の羅列では?
 できるだけ中盤を厚くしようとした。そして、とにかくゲームを支配することを考えていた。ボルジェスやネイマールはなかなか手ごわい相手だからだ。ネイマールへのコンタクトをつぶすことを心掛け、右でも左でも彼を止めようと思った。今日は素晴らしいサッカーを皆さんにお見せできたと思う。なかなか手に入れるのが難しいタイトルを獲れて、本当に満足している。

――2009年の大会で伝説を作り、また新しい伝説が生まれたことについて

 重要なのは、世界でナンバーワンのクラブの名前を2年半キープするのは大変だということ。それができたのは、素晴らしい選手がいるからだ。選手たちも競い合い、機能している。彼らは自分たちの成長を望んでおり、ライバルよりも上にいようとしている。成功しているのは、選手たちの努力のおかげだと思う。選手には本当に恵まれた。(今日の試合は)皆さんの思い出に残ると思う。インターコンチネンタルカップを2回も獲ったチームだから。彼らもまた、時間が経てば懐かく感じると思う。

勝とうと思って勝ち続けることは難しい

――バルセロナの一番のテーマは、人とボールの動きが連動し続けることだと思う。日本もそれを目指しているが、個人の力の差があると思う。天才がこれほどそろっているバルセロナで、そうしたサッカーを可能にさせているのはなぜか?

 もっとシンプルなことだと思う。いいプレーヤーがそろっているのが前提。そしてライバルを研究し、スペースがあればそこを使ってボールコントロールする。それ以上の秘密はない。選手たちは、ボールを奪って、動かして、パスをつなぐ。少しずつ自分たちのチャンスを作っていく。あなたが言うほど複雑でない。もっとシンプルな話だ。もともと才能が高い選手がそろっている。そして「とにかくボールを追う」ことを望んでいる。

――この勝利が今後の難しいシーズンにどういう意味をもたらすのか?

 今のチームが何かをあきらめたら、そちらの方に驚くだろう。わたしたちの目的は国内で勝ち続け、たとえ負けることはあっても、この3年半で見せたように、勝っても負けてもいろいろなプロセスを経て成長し、質の高いプレーすること。そのことにわれわれは自信を持っている。これまでもたくさんのタイトルを獲ってきたし、これからも選手たちは努力をすることだろう。

――2年前に6つのタイトルを獲得した時、「先は見えない」と言っていたが、今はどう考えるか?

 そんなに暗い状態ではない。今の質問は答えにくいが、ファイナルが近づいている。とにかく長い間、われわれのプレーヤーがとてもいいレベルでプレーを続けることが、難しいけれど可能であることを見せ続けることができた。長い間、いい状況を保ってタイトルを獲り続けた。誰もがそうしようと試みるが、なかなかたやすいことではない。彼らも自分たちの中で競争しているし、少しでも自分たちを高めようとしている。
 カタルーニャに帰り、次のカップを目指して頑張りたい。それが、われわれの目標だ。今は次のカップを目指すだけだ。こんな素晴らしい選手たちの指揮を執れることは、本当にうれしい。勝とうと思って勝ち続けることは難しい。だからこそ、こんな素晴らしい選手たちに恵まれてうれしく思う。

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