フォサッティ監督「PK戦で勝つにも資質が必要」=アルサッド監督 3位決定戦後会見

スポーツナビ

PK戦を制したアルサッドが柏を破り、世界3位に。フォサッティ監督は試合内容にも満足感を示した 【写真は共同】

 サッカーのクラブ世界一を決めるクラブワールドカップ(W杯)が18日、横浜国際総合競技場で行われ、3位決定戦でアジア王者のアルサッド(カタール)と対戦した開催国代表のJ1王者・柏レイソルは0−0で決着がつかず、PK戦に3−5で敗れて4位に終わった。
 前半立ち上がりから積極的に仕掛け、終始優位にゲームを進めた柏だが、最後までアルサッドの堅い守備を崩せず、PK戦へ突入する。後攻の柏は3人目の林陵平が失敗し、アルサッドは全員が成功させて勝利を飾った。試合後、アルサッドのフォサッティ監督は「カタールという国にとって素晴らしい結果となった。歴史的なプレゼントを持って帰れることがうれしい」と喜びを語った。

アルサッドは偉業を成し遂げた

――PKで勝つ方が好みなのか?

 勝つことが好きだ。自分たちのすべきことをやって勝つのが好きで、頑張って勝つことが好きだ。それを果たすことができたと思う。サントスが柏と対戦した時よりも、われわれは多くゴールに迫れたと思う。それにサントスに比べればわれわれの方がよく守れたんじゃないか。サッカーの使命として、素晴らしい試合を見せないといけない。攻撃することだけを見る人もいるが、わたしの哲学では守ることも大事だ。

 われわれが持つ可能性の中で素晴らしい試合をした。PK戦で勝つにも資質が必要だ。われわれが柏と比べて大きなゴールに蹴ったわけではない。今日はカタールという国にとって素晴らしい結果となった。歴史的なプレゼントを持って帰れることがうれしい。今日はカタールのナショナルデーで、パーティーに良い花を添えることができたと思う。

――アラブのチームが3位になったのは2006年のアル・アハリ(アフリカ代表)以来だ。チームの士気は高かったが、3位になれる自信はあったのか? あとカタールの報道で代表の監督になると報じられたが、どうなのか?

 バルセロナ戦の敗北の後で、選手と話さないといけないと思った。バルサと戦えたことはいろいろな意味を持っていた。これ以上の夢はないと思ってしまう選手もいたかもしれない。選手たちにはバルサと戦えることはボーナスだと言った。しかし、柏戦は勝つチャンスがある試合なので、気持ちを切り替えるように言った。だから今日勝てたことは満足だし、ハッピーだ。日本のチャンピオンに勝ったのだから。プレーヤーたちはメンタル面で準備ができていた。

 中東で考えた場合、アルサッドが3位を取ったことが重要か理解してもらえないと思うが、本当に重要なことだ。アルサッドは偉業を成し遂げたと思う。世界の3位なのだよ。わたしはサントスとバルセロナの試合を楽しみにしている。今回、われわれの選手は本当によくやった。カタール以外の人には分からないくらい深い意味を持っている。

 代表監督の話はよく分からない。就任するかどうかも分からない。代表監督は素晴らしい人がいるから。なぜこの情報が流れたかは分からない。将来的にはどうなるか知らないが、この場でのコメントは差し控えたい。

――選手たちがやるべきことをしっかりやったと話したが、今日の試合展開は狙っていたシナリオだったのか? 柏のレアンドロ・ドミンゲスが出場停止だったが、柏の攻撃で誰を一番警戒していたか?

 今日の試合だが、自分たちがバルセロナとやった展開と同じだったと思う。ただ、ラインを10メートル上げた。K・ケイタのポジションもそうだし、ボランチより前の選手を攻撃的に戦わせた。3−4−2−1で臨んだ。そして、自分がどうしようと思っても、相手がそれを許してくれるかは別問題だ。サッカーというのは自分がしたいことをできるわけではない。

 今日の試合は全般的に見て、思い通りに展開したと思う。心配していたのは、相手の攻撃はスピードがあるので、そこを警戒していた。あとスペースを見つけるのがうまいチームなので、そこを警戒していた。われわれはスペースをよく消したと思っている。彼らはスペースが見つけられなかったのではないか。

<了>
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