グアルディオラ監督「完ぺきにプレーしなければ勝てない」=バルセロナ監督 決勝サントス戦前日会見

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自分たちは自らのサッカーをするだけ

――ネイマールをどのようにマークするか?

 明日の試合はできるだけ頑張りたい。戦略的にどうこうというより、とにかく試合を支配していきたい。特にどの選手をマークするというのではなく、自分たちのボール支配率をできるだけ上げたい。誰かを特別マークするといったことは考えていない。もちろん、ガンソやボルジェスの近くにいなければいけないとは思うが。

 皆さんはネイマールのことばかり注目しすぎているが、ほかにも素晴らしい、興味深い選手はたくさんする。ダニーロや右サイドの選手、ダイアゴナルの動きが非常に素晴らしいと思っている。ガンソも素晴らしい。ブラジルで最も優秀な選手とも言われている。シュートもうまいし、両足が使える。また、ボルジェスはペナルティーエリアの近くまで来ればすぐゴールを決めてしまう。柏との試合でも、少しのスペースでゴールしてしまった。サントスは攻撃でも守備の面でも素晴らしいチームであり、われわれはすべての面で完ぺきにプレーしなければ勝てないと思う。

――今回、個人的にクラブW杯で優勝する意義は? 優勝したら、あなたの過去のサンパウロ戦での敗北を少しは消すことはできるか?

 その敗北に関しては、わたしは乗り越えている。92年のことだからね。92年のことを今でも思い出していたら、われわれは老いぼれて死んでしまうだろう。とはいえ、当時のサンパウロは非常に素晴らしいチームだったし、パリーニャやスペインにいた選手が多かった。
 今回、またこのようなチャンスが与えられ、われわれはこの日々を非常に楽しんでいる。家族も一緒にいるし、最高の準備をして、素晴らしい試合をしたい。世界中がわれわれに注目している中、サントスと良い試合をして、よいプレーをしたチームが勝てばいいと思う。

――明日の決勝はバルセロナの優勢だとブラジルでも報じられている。もし、サントスが勝てばそれは異常なことだと思うか?

 期待を込めて、勝ちたいと思っている。選手たちがここまで勝ち残ってきてくれたことをうれしく思う。何点差で勝つかといったことはよく分からない。ただ、相手はスピードのあるチームなので、それを止めなければならない。92年も本当はわれわれがかなり優勢だと言われていたが、試合では苦しんだ。

 サントスには、われわれが持っていない長所も短所もある。彼らはコパ・リベルタドーレスを勝ち進んできたチームだ。コロンビアに行ったり、ベネズエラに行ったり、いろいろなチームと試合をしている。ピッチコンディションの悪いところなど、いろいろなアウエーで試合をして、勝ち進んできた名門チームと試合ができることをうれしく思っている。われわれは攻撃を仕掛けていきたい。もしかしたら明日負けることもあるかもしれないが、絶対に勝つつもりで頑張りたい。

――サントスは数少ないカウンターでゴールを狙ってくると思われる。ネイマールはカウンターのチャンスで決めることができる選手だが、危険だと感じているか?

 カウンターはいつ浴びてもおかしくないと思っている。ガンソ、ネイマールといった選手がいるわけだから、非常に危険だと思う。アルサッドのように2回くらいのカウンターで済めばいいが。サントスが攻めてくることを想定して、われわは守備のほかにも、特に攻撃の方で頑張りたいと思っている。

――ラマーリョ監督は守備のスペシャリストであるため、サントスは引いて守って来ることが想定されるが

 まだわたしは若いので――サントスが全員ディフェンシブに戦うのかは分からない。監督次第だと思う。だから、自分たちのすべき準備をするしかないと思っている。相手を想定してうんぬんということではなく、ピッチに入ってから試合がどのように展開していくかを見ていきたい。前半と後半で戦い方も変わってくると思う。サントスはわれわれがボールを奪い、攻撃に力を入れることは分かっているだろう。だから、自分たちは自らのサッカーをするだけだ。

<了>

取材:小澤一郎

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