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ネイマールだけではないサントスの得点源
守備の乱れが不安材料も、攻撃力でカバーなるか

決勝戦へ自信をつなげたボルジェス

柏−サントス 前半、2点目のゴールを決め、宙返りするサントス・ボルジェス=豊田スタジアム
柏−サントス 前半、2点目のゴールを決め、宙返りするサントス・ボルジェス=豊田スタジアム【共同】

 サントスの得点源はネイマールだけではない。国土の広さ、各州に名門クラブがひしめくことから、世界でも最も難しいリーグの1つと言われるブラジル全国選手権で得点王になったばかりのボルジェスの決定力は、14日に行われたクラブワールドカップ(W杯)準決勝の柏レイソル戦(3−1)でも証明された。


 ボルジェスは、今季半ばにグレミオからサントスに移籍。これまで32試合で23ゴールをマークしている。柏戦では、ゴールを背にボールを受け、柏の3人のDFを寄せ付けることなく振り向き、右足でシュート。ゴール前の混戦からでも、ペナルティーエリア外からでもシュートをたたきこむストライカーは、決めなければいけない時に得点を挙げられる、頼もしいゴール請負人だ。


「瞬間的にボールをコントロールし、すぐにシュートするという練習を繰り返している。センターでゴールを脅かす存在になることを監督に指示された。試合では、その通りにフィニッシュを決めることができた」と語るボルジェスは、思い通りのゴールに満足し、18日の決勝戦、バルセロナとの一戦へ自信をつなげた。


 またサントスにおいて、FWやMFだけがテクニシャンではないことを証明したのが、サイドバックでありながらもFKからゴールを決めたダニーロだ。ダニーロのシュートは、絶妙なカーブを描いて、ゴール右隅に吸い込まれた。柏のGK菅野孝憲は動くことすらできなかった。


 ダニーロが重要な試合で決定打を決めたことは今回が初めてではない。コパ・リベルタドーレスでも、決勝戦のペニャロール戦で2点目を決め、とどめを刺したのがダニーロだったのだ。コパ・リベルタドーレスでは、計4ゴールをマークしている。


「僕たちには、ネイマールという素晴らしいスターがいる。彼の力に加えて、チームとしての練習の積み重ね、努力があったからこそ、ここまで来ることができた。それが、ひいては僕のあのゴールにつながったと思う。僕は努力型だね。とにかく練習してもっと上手になりたいんだ。正直、サントスには素晴らしいキッカーがいるから、僕にチャンスが回ってくるのは少ないんだ。でも、今回は僕が受けたファウルだったから、自分で蹴りたい、絶対に入れてやるって自信があったから、みんなに頼んで蹴らせてもらった。みんな快く受け入れてくれたよ。ありがたいことに、すべてうまくいったんだ」

誰もがゴールを決められる攻撃力

 けがから復帰して試合勘が戻ってきたエラーノにもゴールの期待がかかる。なんといっても、エラーノの得点力はセレソン(ブラジル代表)でもすでに証明済みだ。全国選手権では途中で戦線離脱しながらも、14ゴールを挙げている。


 さらに、DFのエドゥ・ドラセナも攻撃に参加する。サントスの強さは、誰もがゴールを決められる攻撃力にある。どこからゴールが生まれるかは、神のみぞ知ると言ったところか。バルセロナも要注意だ。


 ボランチのアロウカは柏戦を終え、タイトル獲得に自信を見せる。

「柏は実によくマークしてきた。まるで常に選手が1人多くいるかのようで、決して簡単な相手ではなかった。でも、サントスのクオリティーが上だったからこそ、勝利というミッションを成し遂げた。これは、決戦に向けた第一歩だ」


 決勝戦の相手、バルセロナはアルサッドを難なく4−0で撃破したが、アロウカは恐れることは何もないと覚悟を決めている。

「チャンピオンになるためには、相手を選ぶことなんてできやしない。どんな相手が向かってきても、恐れる必要はない。大事なことは相手の存在、その価値を認めて、小さなことにも気を抜かずに集中すること。優勝という目標への道は相手がどうこうというものではない。自分たちが何ができるかだ」


<了>

大野美夏

ブラジル・サンパウロ在住。サッカー専門誌やスポーツ総合誌などで執筆、翻訳に携わり、スポーツ新聞の通信員も務める。ブラジルのサッカー情報を日本に届けるべく、精力的に取材活動を行っている。特に最近は選手育成に注目している。忘れられない思い出は、2002年W杯でのブラジル優勝の瞬間と1999年リベルタドーレス杯決勝戦、ゴール横でパルメイラスの優勝の瞬間に立ち会ったこと。著書に「彼らのルーツ、 ブラジル・アルゼンチンのサッカー選手の少年時代」(実業之日本社/藤坂ガルシア千鶴氏との共著)がある。

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