サントス、柏戦で見えた多くの不安材料=ネイマールとガンソは輝きを放ったが

バルセロナに勝つためには

日本のファンに初お目見えしたネイマールは期待を裏切らず、得点を決めた 【写真:杉本哲大/アフロスポーツ】

 試合終了後、ラマーリョ監督は「柏相手にこれほどのミスをしていては、バルセロナ相手にどういうことになるか。同じ過ちを繰り返すわけにはいかない」と渋い顔をした。
 田中順也、工藤壮人、北嶋秀朗、澤昌克にスペースを与えているようでは、メッシやイエニスタらバルセロナの攻撃陣をいったいどれだけ自由にさせてしまうことか。

 しかし、監督に残された時間は日曜日(18日)までしかない。最大の難問は左SBだ。
「左サイドのドゥルバルはうまくいかなかった」と監督自身が認めながらも、人材不足に陥っているサントスがバルセロナを相手にどうやって乗り切るか。リザーブのパラはいまひとつ頼りないため、スタメン起用はなさそうだ。まだ右ひざに痛みを抱えているレオは「CBの選手が慣れていないSBをこなすのは非常に難しい」と心配する。

 また、ボール支配率で柏に負けていたことも気になる。柏が52%に対してサントスは48%だ。しかし、これに関してラマーリョ監督は「ボールポゼッションの優劣は結果に直結しない」とやや楽観的だ。

「バルセロナはパスをつなげるから、当然ポゼッションの時間もサントスを上回るだろう。それを封じることはどんなチームでもできていない。バルセロナ戦は、われわれに訪れるゴールチャンスはきっと少ないはずだ。しかし、大事なことは、今日の試合のようにゴールの決定率を高めること。少ないチャンスを絶対にものにすることだ」

<了>

訳:大野美夏

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著者プロフィール

エスタード・デ・サンパウログループ『ジョルナウ・ダ・タルデ(Jornal da Tarde)』紙のスポーツ部編集長。ジャーナリスト歴20年以上、これまでにワールドカップ、五輪の取材をしてきた。ブラジルで最も評価の高いスポーツニュースを流す同紙のスポーツ面編集長として手腕を振るう。2011年9月、ネイマールとバルセロナとの密約のスクープは、ブラジル中の話題になった

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